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抗核抗体
抗核抗体は膠原病で陽性となることが多く、特に全身性エリテマトーデスではほとんどの方が抗核抗体陽性となります。
抗核抗体が陰性であれば全身性エリテマトーデスはかなり否定的になります。
Solomon DH, et al. Evidence-based guidelines for the use of immunologic tests: antinuclear antibody testing. Arthritis Rheum. 2002 Aug;47(4):434-44.
一方で、健常者でも抗核抗体は陽性となることがあるため、160倍以上を意義の高い陽性と判断します(健常者でも32%が抗核抗体陽性であるが、160倍以上となるのは5%の人だけ)。
Tan EM, et al. Range of antinuclear antibodies in "healthy" individuals. Arthritis Rheum. 1997 Sep;40(9):1601-11.
抗核抗体が陽性ならば染色型でどの特異抗体が陽性か推測できます。
抗核抗体はFA法で測定しておくと取りこぼしが少なく、かつ染色型までわかります。
測定すべき抗体を赤字で示します(黒字は保険適応外もしくは測定意義が乏しいもの)。
Peripheral型はHomogeneous型と鑑別困難でほぼ同義と考えます。Cytoplasmic型や紡錘体型・中心体型・ゴルジ体型は厳密な意味では抗核抗体ではないですが、検出されうる抗体のためここに記しています。
特異抗体はELISAでスクリーニングするのがよいですが、IgGが高いと非特異的反応を認めることがあるので、その場合はオクタロニー法での確認が望ましいです。