注:更新が滞っていますので、最新情報は公式ウェブページ参照ください。
関節リウマチ分類基準
関節リウマチは、2010年米国と欧米のリウマチ学会ACR/EULARが定めた分類基準を用いることで、従来重用視されていた関節破壊がなくても関節リウマチと診断できるようになってきています。
ACR/EULAR 2010分類基準
1カ所以上の関節に明確な臨床的滑膜炎がみられ、滑膜炎を説明する他の疾患がみられない場合(SLE, 乾癬, 痛風などの除外)に、下記表に基づきスコアリングをします。
A~Dの合計10点満点のうち、6点以上で関節リウマチと診断します。
Ann Rheum Dis. 2010;69:1580-1588, Arthritis Rheum. 2010, 62:2569-2581.
鑑別難易度
疾患活動性の評価(CDAI、SDAI、DAS28)
CDAI(clinical disease activity index), SDAI(simplified disease activity index), DAS28(disease activity score 28 joints)というスコアを使用します。
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CDAI=圧痛関節数+腫脹関節数+患者VAS+医師VAS
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SDAI=圧痛関節数+腫脹関節数+患者VAS+医師VAS+CRP
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DAS28-ESR = 0.56×√(TJC)+0.28×√(SJC)+0.7×LN (ESR)+0.014×(VAS)
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DAS28-CRP = 0.56×√(TJC)+0.28×√(SJC)+0.36×LN((CRP)×10)+0.0142×(VAS)+0.96
観察対象関節は以下の合計28関節です。
肩関節 2
肘関節 2
手関節 2
手指(DIP除く) 20
膝関節 2
VAS:visual analogue scale 患者または医師による全般評価。長さ10cmの線で、自分の健康状態がどの辺りかを確認する方法。
身体障害度の評価
HAQ(health assessment question)や項目数を減らした修正HAQなどが用いられます。
いずれのスコアも判定難なくできる(0点) / 少し難しい(1点) / かなり難しい(2点) / できない(3点)の4段階で評価を行い、[1]~[8]の各カテゴリの最も高い点を採用し、その総和 / 回答したカテゴリー数(すなわち平均点)を指数とします。
罹患関節、疾患活動性、身体障害度を同時に評価が可能な評価シートを作成しておりますので、関節リウマチの方は前もって記入頂くと診察がスムーズに進みます。