高齢者に病歴をとっているときに、横や後ろを振り返り無言で助けを求める様を head-turning signといいます。 これは取り繕いを呈するような認知症=アルツハイマー病に多いと考えられています。
Head turning signの診断特性に関しては報告は限られています。 様々な認知機能障害に対して (アルツハイマー型認知症~脳血管性との合併 (26), 軽度認知機能障害(28), 前頭側頭葉変性症 (8), レビー小体型認知症(7), 皮質下脳血管性認知症(2)、そのほか (11)) 感度60(49-70)、特異度98(95-100)、LR+ 25(8.0-77) LR- 0.41(0.13-1.3) としている報告があり、認知機能障害を強く示唆する徴候とは言えそうです。 残念ながらLetterなので詳細は不明。 J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2012 Aug;83(8):852-3.
日本からの報告でより細かい報告もされています。
様々な認知機能障害の患者においてHead turning signを調べると、 アルツハイマー型認知症で多く認められます。 なお、これはHDS-Rを評価する間に何度振り返るかでScoreをつけています。
Head turning signはアルツハイマー型認知症を他の認知症と比較して感度42%、特異度83%、LR+ 2.5 LR- 0.7で診断できる。 Dement Geriatr Cogn Dis Extra. 2011 Jan;1(1):310-7
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