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超早期のリハビリは,神経学的予後を悪くする.

Efficacy and safety of very early mobilisation within 24 h of stroke onset (AVERT): a randomised controlled trial

Lancet 2015; 386: 46-55

発症24時間以内にリハビリを開始すると予後が悪くなる可能性があるという話.

Parallel-Groug, single-blind, RCT

Patinet: 18歳以上の24時間以内発症の脳卒中(初発,再発を問わず,脳梗塞,脳出血を含む,t-PAも使用可)

Exclusion: もともとmRSで3以上,早期に憎悪した者,ICUへの直入院,他に重大な疾患を持っている者,sBP 110mmHg以下,220mmHg以上など

割り付け

1:1でweb-based computer-generated block randomisation

施設,NIHSSによる重症度で層別化.

目隠し

リハビリを行うスタッフと解析者は目隠し.

患者も割り付け自体は知らない.気づいている可能性はある.

Intervention:

①24時間以内にリハビリを開始.

②座る,立つ,歩くといったベッドの外で行うものを中心とする.

③ベッド外のリハビリを,普段のリハビリをに加えて最低3つ加える.

注意点

sBPが30mmHg以上下がらないようにする.

リハビリの質に関して,feedbackを行っている.

Control:

普段どおりのリハビリ.

Outcomes:

Primary Outcome: 3ヶ月後のmRS(0-2を予後良好,3-6を予後不良とする)

Secondary Outcomes: mRSの変化,50m以上歩けるようになるまでの期間,死亡や副作用.

統計解析

予後不良群が7.1%以上減少すると見込んで,α=0.2, β=0.05, drop out 10%でn=2104

結果

まずまず.予定通り集まった.

背景はほぼ同等.

実際にリハビリのタイミングや,量,頻度が増えている.

Primary Outcomeは,残念ながらOR 0.73(CI 0.59-0.90; p=0.004)で有意に予後が悪かった.mRS 3以上の患者の割合はNNH=25で増加.

印象としてはmRS 2が減ってmRS 3,4が増えた印象.

もちろん歩けるようになるまでの期間も変わらない.

副作用は変わらないが,死亡や神経学的副作用は超早期リハビリ群で多い傾向.n増えたらどうなるかわかない.

動かないことによる副作用は減らなかった.

subgroup analysisをしても,全体として同じ傾向.

結論

目くじらを立ててリハビリを急いで開始する必要はない.

翌日くらいに開始すれば十分.

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