Azithromycin versus Doxycycline for Urogenital Chlamydia trachomatis Infection
N Engl J Med 2015;373:2512-21.
クラミジア感染には僅かにAZM投与が劣るという論文.実際,薬を飲むとわかるが若い人が10日間も内服するというのは結構大変.
実際的に考えても,コンプライアンス悪そうなら単回内服で済むAZMでもよいかもしれない.
P: 刑務所の男女.18歳以上.exclusion criteriaも妥当.
I/C: AZM 1g 一回 vs DOXY 100mg bid を1週間
O: 28日後のPCRで確定した治療失敗率
openのRCT
AZMに対するDOXYの非劣性を証明したい
非劣性marginは5%.妥当性は不明だが治療成功率が高いのでこれくらいにしたとの記載.
片側検定でα=0.10, β=0.10のために各arm 153例必要.なんで片側検定でこの有意水準を採用したかはよくわからないが,非劣性ではこんなものと記載.
基本的には非劣性試験なのでper-protocolで.
結果
やたら脱落が多い.原因の殆どは出所した.
背景は,ほぼ差がない.
結果は,治療失敗率がAZM 3.2%(0.4-7.4; 95%CI), DOXY 0%(0-2.4; 95%CI)という結果.
違いは3.2% (0-5.9; 片側90%CI)ということで90%信頼区間が5%を超えていたため,AZMは非劣性ではなかった.
AZM群の再発は,みんな無症状.
2,3週間でPCRは陰性化するとは書いてあるものの,残存していた死菌を拾った可能性もある.
現実的にはちゃんと飲んでくれそうだったりすればDOXY,難しそうなら非劣性ではないとはいえ,AZMを考慮してもいいと思う.