先日、開業医の先生からのご紹介の患者様で、オルメサルタン内服で慢性下痢を来し、中止したところ改善したという既往のある症例がありました。
オルメサルタンはセリアック・スプルー病様の腸炎を来すことが報告されており（ただしグルテン除去に反応はしない）、 Rev Esp Enferm Dig. 2014 Feb;106(2):142-4. 22例の報告では平均22.8㎏もの体重減少を来したが、全例薬剤中止で改善したと報告されています。
Mayo Clin Proc. 2012 Aug;87(8):732-8.
確か内科学会雑誌にも症例が取り上げられていたのでご存知の人も多いかも知れませんが、 慢性下痢症に対して行われた2088例の上部内視鏡、12,428例の下部内視鏡検査の結果で解析すると、オルメサルタンやその他のARBとの関連性は指摘できないほどの珍しさです。
Mayo Clin Proc. 2014 Sep;89(9):1239-43.
私は初めて遭遇しましたが、これを疑った開業医の先生が素晴らしい。