8月号は「The 初診外来」でした。
初診の心得、初診のみかた、忘れられない初診の3本立てでした。
この中でも「忘れられない初診」は各執筆者の心に残った症例を紹介してくれていますが、どれも非常に勉強になる症例ばかりでした。
・月経に一致した周期性疾患。私は家族性地中海熱で経験がありました。
・病歴の取り方が難しかった一例。便秘薬と下剤は違うのね。
・高齢者で咳で発症する巨細胞性動脈炎。 懐かしいな、これ。内科学会に発表しました。
・吐下血は消化管出血とは限らない。もっと怖い疾患もあるのだ。
・抑うつ、不定愁訴と片づけてはならない若年者の疾患に、統合失調症!
以下は私の記事「クスリとリスク 気管支喘息患者に安全な薬剤」から抜粋
気管支喘息患者の9%がアスピリンに過敏性がある。
湿布や液体経皮消炎鎮痛剤も発作が起こる可能性があるがMS湿布の安全性は高い(喘息誘発の報告はない)。
少量のアスピリンを安全に服用できていてもアスピリン過敏性を否定するものではない。
高用量アセトアミノフェンの安全性は高くないがCOX-2阻害薬の安全性は高い。
コハク酸エステルステロイドの急速投与は避ける。 ミント、安息香酸、アルコールの摂取で発作を誘発することがある(化学式が似ているものが多い)。