高齢者てんかん発作。画像検査で大脳鎌発生の髄膜腫疑い。大きさは3-4㎝だが周囲に浮腫も伴っていた。
このようにテント上髄膜腫は、時々てんかん発作を来たしERを受診する。
髄膜腫でてんかん発作を起こしやすいものの特徴は?
J Neurosurg. 2016 Jun;124(6):1552-61.
最も大きな予測因子は
腫瘤周囲の浮腫 OR 7.48(6.13-9.47)
これは分かりやすい。
その他には
男性 OR 1.74(1.30-2.34)
頭痛が無い OR 1.77(1.04-3.25)
頭蓋底に位置する OR 1.77(1.04-3.25)
もリスク要因。
自験例の記憶を探る限り、女性の方が多いのですが、文献的には男性なのですね。
斜体から発生するものはてんかん発作を起こしやすいようですが、症例数からいうと大脳鎌~円蓋部の髄膜腫で発作を起こすほうが圧倒的に多いです。
腫瘍のサイズ
神経学的症候の有無
病理的悪性
とは関連が乏しいという結果。
確かに大きくても無症候の方もおられますね。