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Child-Pugh 分類より簡便?!で客観的なALBI-grade

肝予備能評価方法として腹水や脳症の因子を含まないアルブミン(Alb)と総ビリルビン(Tbil) のみを用いた ALBI-grade が注目されている。

Child-Pugh 分類では低アルブミンと強く関連する腹水が因子として 2 重に組み込まれていることが問題で、また腹水や脳症の程度には主観がはいることが問題であるためで、 ALBI-grade は簡便で客観的な指標として、Child-Pugh 分類よりも有用であるという報告がでてきている。

今回は肝細胞癌患者における生命予後に関する ALBI-grade の有用性の報告から。

J Clin Oncol. 2015 Feb 20;33(6):550-8.

Assessment of liver function in patients with hepatocellular carcinoma: a new evidence-based approach-the ALBI grade.

この指標の問題点は計算が面倒であるということ。アプリを利用しないと大変。

(log10 bilirubin ( μmol/L)×0.66)+ (Albumin (g/L)×-0.085)

 Grade 1 ≦ -2.60 < Grade 2  ≦ -1.39 < Grade 3

あるいは以下のようなノモグラムをポケットに忍ばせてもよいかも知れない。

世界各国のデータを集めたこの研究ですが、

日本人は生命予後がダントツで優れており、中国がダントツで低い。そのため今回は、日本人データだけを取り上げていきます。

ALBI gradeで軽症と診断された場合(全体の25%を占めた)は予後が良い(平均生存期間は85.6か月で、Child-Pugh Aの63.6か月より長い)。図からみてもChild Pugh分類に引けはとらない(ただし中等度リスク群が全体の67%を占める)。

肝切除をした群だけを評価した場合、ALBI gradeでは生命予後に差異がありましたが、Child- Pugh分類では差異が無かった。

ということでALBとBilだけをしっかり見れば予後を推測できるという結論。

ただ計算が面倒なのがたまに傷。

そこで、以下のHeat mapをみてください。

(Bilは60μmol/Lは3.6mg/dLに相当し、Bil 1.0 mg/dLは17 μmol/Lに相当します)

これをみるとALBI gradeはALBでほとんど決まっており、Bilの影響は少ししかないということが分かります。

ALB>4.0ならば予後良好

ALB<3.0になると予後不良の可能性あり

 ALBが2台前半ならばアウト

 ALBが2台後半ならばBil上昇の有無で予後不良群かどうか決まる。

という感じでしょうか。もちろん正確とは言えませんが、これならば暗記できます。

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