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総合診療 2017年 2月号 に記事掲載されました

総合診療 2017年 2月号の特集 The 総合診療ベーシックス 白熱! 「総合診療フェス in OKINAWA」 ライブ・レクチャー! 一挙公開 [フィジカル動画付! ]

これは、熱のこもった特集でした。「総合診療」は1月号から頁数が増えて、毎号増刊号のような読み応えのある構成となりました。定期購読する価値ありですね。

さて、当院からは症例:What's your diagnosis? 「非対称な夫婦の症状」を提示しました。

生来健康な中年男性。生魚でアナフィラキシーを繰り返し起こすが、大丈夫な時もある。

ヒスタミン中毒としては、集団発生したことはなく、鮮度にもかなり気をつかっており、鮮度に自信のあるお店とは言い合いに発展したことも。魚肉ソーセージでも発症したこともあり、一般的なヒスタミン中毒とは違うようだ・・・。

さて、診断に有用な検査と、診断名はなんでしょうか?

答えはこのページの最後で。

また、連載「クスリとリスク」も継続中です。今回は薬剤性肺炎を取り上げました。比較的まれな副作用という位置付けですが、なんでもありの抗癌剤、急性発症のMTX、亜急性発症のアミオダロンは多いので、この3種類の薬剤を用いる場合は、常に念頭にいれるべき副作用です。

良く用いる薬剤による薬剤性肺炎としては、ミノサイクリンなどの抗菌薬やNSAIDsによる好酸球性肺炎があり、この場合は投与開始から2週間以内の発症が多いです。サラゾスルファピリジンやメサラジンも好酸球性肺炎を起こすことが有名ですので、これらの薬剤を用いることがある医師は知っておく必要があります。

日本では漢方薬(黄岑を含む方剤が70%を占める)による薬剤性肺炎も重要です。これは等良い開始から数か月以内に多いです。

さて「非対称な夫婦の症状」の答えですが、診断名は「ヒスタミン不耐症」、診断に有用な検査は50分プリック試験(プリック試験の陽性コントロール(ヒスタミン液)への反応が50分後も陽性のままであることをもって陽性と判定する)です。

 ヒスタミン不耐症はヒスタミン分解酵素の問題で、普通ならば反応しないほどのヒスタミンに過剰に反応してしまうで、発酵食品などにも反応しえます。イソニアジド服用中にも起こることが知られていますが、今回はこのような薬剤歴はありませんでした。診断をつけることで、食事への注意が変わるほか、食中毒への届け出の必要性なども変わってくるため、重要な疾患概念であると考え、報告しました。

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