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下京西部医師会で講演会しました。

久しぶりに症候学をいくつか行いました。

➀ めまい~よく聞けば分かったのに~

めまいは病歴でBPPVと診断すると落とし穴にはまることがあります。多くのめまい疾患は動くと増悪するものです。

体動時にめまいがしたらBPPV、ではダメです。

頭位なのか、体位なのか、場合によっては頸位なのかを意識した病歴聴取の重要性を症例を通じて勉強しました。

例:起きようとするとめまい

≒ 立ち上がったらめまい

≠ 頭位を変えたらめまい

 ⇒ 消化管出血による起立性低血圧。

BPPVならば寝るときにも、寝返りでもおこるハズ。

② 動悸 ~病歴だけで診断しよう~

「胸痛にとりあえず心電図」は許されても、「動悸にとりあえずホルター」は許されません。

ホルター心電図の偽陽性率は高く、病歴で検査前確率をあらかじめ適切に見積もっておくことが大事になります。心原性、身体疾患による洞性頻脈、心因性の3つに分けて病歴を確認すると良いと思います。

動悸の”突然発症”は信頼性低いので、終わり方を聞く。

頸部でカエルが跳ねたならAVNRTなど。

③ 嘔吐 ~系統的な鑑別はできますか~

嘔吐はありとあらゆる疾患でおこりえる症状です。頭、心臓、消化管、胆道、腎臓、生殖器、内分泌、毒物、、、、。これらを効率よく病歴で絞り込むためにはどうしたらよいでしょうか?。それは随伴症状です。無限に考えられる随伴症状の中から何をチョイスして確認していくか。それを勉強しました。

例えば頭蓋内病変を疑うには「頭痛」の感度が高いです(歩行障害や意識障害は診察中のやり取りで確認すれば完璧)。

高Ca血症やDKAは口渇・多飲・多尿で分かることが多いなど。

やっぱり、これは大事な勉強だと感じました。

朝の研修医勉強会でこれらのネタからすこし遠ざかっていたので、来年度はこのシリーズを20個まずはやろうかと思います。

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