電子聴診器と言えばLittmannの電子聴診器がおそらく有名。
定価55,000~93,000円というのがネックですが。この電子聴診器、うるさいところでも聞ける、胸壁に密着しづらい人でも大丈夫、などのウリがあるもののさほど普及していなかった。
しかし最近、電子聴診器を使った論文を散見するようになりました。電子聴診器ならば簡単にデータ集積・解析できるため、昔のように本格的な器具を揃えなくても、それこそ町医者にだってデータ解析できるという訳です。
例えば、Littmannの電子聴診器を用いた解析で、大腸閉塞では小腸閉塞より腸蠕動音が高い周波数で長く続くということが報告されています。音のサンプルは公開されていないので、自分で聴き分けられるかどうかは不明ですが、面白い報告だと思います。
World J Gastroenterol. 2012 Sep 7;18(33):4585-92
このLittmann電子聴診器は、聴診器のEar-pieceを用いて音を聞くことにこだわりを持っています。だから原則として電子聴診器を使わないと音が聞けない。また複数人で同時に音は聞けない。そこで教育回診には使えない、と思っていたら面白い聴診器を見つけました。
です。
この聴診器はイヤホンを挿して音を聞きます。ということは、複数のイヤホンをつなげれば教育回診に使える。複数に分けても音量が足りるように小さなアンプも買っちゃいました。
ただしBluetoothでつなげられないのが難点で、それさえできればスマフォでのデータ解析も無線で可能となるのに。現時点ではデータを録音する時はコードが下図のようにちょっと邪魔になりますが、肺炎の治癒過程であったり、間質性肺炎のFollowであったり、診療録としての録音に使ってみたいと思います。また音だけ第三者に聞いてもらえば、Blindでの試験もできますね。
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新しいもの好きの方は、試してみては如何でしょうか?