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2016年度末振り返り症例検討会 後半

腹痛、下痢の高齢者:来院時症状改善しているが、腹部膨隆あり。

診断:腹壁瘢痕ヘルニアによる不完全ヘルニア。

小腸の不完全閉塞では腸管蠕動が亢進し下痢することがある。

CPA蘇生後。原因検索のため撮像したCTでSAH疑いだが、臨床診断とは異なる。

診断:Pseudo SAH

高度のびまん性脳浮腫では脳実質濃度が低下+鬱滞したくも膜下腔の組織濃度上昇により一見くも膜下出血にみまちがえることがある。CT値が実際のSAHとは異なるし、知っていれば分かると思う。ペンタゴン中心はSpareする。両側慢性硬膜下血腫でも自験例あり。

パーキンソン病患者の黒色吐物。GF何もなし。

診断:LーDOPA+酸化Mgによる黒色変化。

酸化Mgによるアルカリ化でドパミン製剤は分解され、褐色~黒色を呈する。混合簡易懸濁する場合には知っておかなければならない。またFe製剤はドパミン製剤をキレートすることも覚えておく。

前腕や下腿の皮膚硬化あるが、手背や足背には皮膚硬化なくRaynaudもない。

全身性強皮症でしょうか? いいえ、好酸球性筋膜炎です。

肥満で腰椎穿刺難しい場合にはどうしたらよいか。

超音波検査がオリエンテーションに有用。

中年男性の誘因のない失神。神経症状なし。胸部症状なし。

診断:大動脈解離。血圧左右差からレントゲン縦隔拡大あり、CTで診断。

A型大動脈解離で胸背部症状なくても良いが、その場合は神経症状で発症するのがほとんど。失神、神経脱落症状では大動脈解離を鑑別に。

本症例は上行置換術後であり、これ以上近位に進展することはないとの判断で保存的加療となる。

激しい運動(リレー等)6時間後に体動で誘発しない腹痛・腰痛。

診断:運動後急性腎不全(ALPE)

体動で誘発できない運動後腰痛に安易にNSAID出さないように!!

蕁麻疹 血圧110/- 100程度

診断:アナフィラキシー

蕁麻疹では立ちくらみの病歴も確認。起立性試験で血圧は60台に!

高齢男性:食欲低下、嘔吐、軟便、右上腹部圧痛

診断:心筋梗塞

病歴や身体所見は+とーには分けられないものが多い。病歴と身体所見がアートと称される所以である。個々の所見の”意義”を納得できるまで確認すべき。

”下痢”はちょっと便が緩かっただけなのか、水様性なのかが大事。

腹部圧痛は押したら痛いのは、程度や性状が”再現”と言えるのか、まあ痛いけど、という程度なのか。

救急外来で心電図と血糖検査は行っておいて悪いことは通常ないので、迷う行え。

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