Modern Physician に掲載されました:私の処方 VCMとPCGの使い方
- U
- 2017年4月4日
- 読了時間: 2分
Modern Physician 4月号は総合診療科的な特集です。

抗菌薬の投与量は主にSanfordガイド(熱病)とJOHN HOPKINS ABX Guideを参照していますが、バンコマイシン(VCM)とペニシリンG(PCG)の投与方法はちょっと我流です。その方法について記事が掲載されました。
VCM投与量を暗算で計算
これは便利であると思います。とりあえず暗算で投与開始し、翌日正式なTDMで大きなずれがないかを確認し、血中濃度を測定し修正するという方法を用いています。マジックナンバーは15(の倍数)です。
1. トラフは15μg/mL
10-20ともされますが、重症なら15は欲しい
2. 1回投与量は15mg/kd以上(初回投与量は30mg/kgまで)
Vd=0.7なので初回投与量30mg/kgでピーク濃度は43μg/mLと安全。追加投与は15~20mg/kg行い、15~20μg/mLを目指す感じです。
3. 1回投与量はCCr補正できめる(CCr100ならば30mg/kg/日)
VCMはAUC/MICで効果が決まるとされるので、投与間隔というよりも、1日投与量を先に決めるのが良いと思います。
1日投与量 = 体重(kg)×30~40×CCr/100
例えば体重50㎏ CCr30mL/minなら
1日投与量=50×30~40×0.3=450~600
1回投与量は15~20mg/kgなので750~1000mg
⇒ 1000mgを48時間毎
参考文献: Thomson AH, Staatz CE, Tobin CM, Gall M, Lovering AM. Development and evaluation of vancomycin dosage guidelines designed to achieve new target concentrations. J Antimicrob Chemother. 2009;63(5):1050-1057.

ペニシリンGカリウム間欠投与
最大投与量2400万単位/日 で カリウムは40mEq/日となる。つまり他の輸液はKフリーがよい。
持続投与も良いけど、腎機能変動による血中濃度変動が大きいのが問題。4時間毎の投与は看護師さんが大変。
IEや髄膜炎、敗血症性ショックではなく、肺炎球菌性肺炎などであれば、比較的間隔の空いた間欠投与でも十分通用します。
中等度耐性肺炎球菌(PISP)に対しても200-300万単位のPCGを投与すれば、3時間は有効血中濃度が保たれ、有効性の指標とされるTime above MIC≧40%を考えても肺炎ならば6時間毎の投与でも治療可能です。半減期が0.5時間と短い薬剤ですので腎機能障害があってもそれなりの投与回数を保つ必要があり、CCrが10-50mL/minならば8時間毎、CCrが10mL未満では12時間毎を目安としています。これならばABPC/SBTの投与と同じような感じで投与できます。
参考文献: Bryan CS, Talwani R, Stinson MS. Penicillin dosing for pneumococcal pneumonia. Chest. 1997;112(6):1657-1664 (現在の基準では、髄膜炎ではない場合、PISPの判定基準はMIC 4.0μg/mlであることに注意。PRSPは8以上)

間違いに気づかれた方はご連絡いただければありがたいです。





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