大変驚きました。拙書「日常診療に潜むクスリのリスク: 臨床医のための薬物有害反応の知識」の韓国語翻訳のお話を頂きました。
韓国の医療に目を向けたことが無かったので知りませんでしたが、 日本と共通点が多いんですね。
ちょっと古いですが高齢化社会は日本と同様に深刻。
出生率低下や高齢化率は日本の後追いをしている感じですね。それは日本をみて学ぶことが多いということなのかも知れない。
そして過剰な医療や社会的入院が問題視されているようです。
下図はOECD諸国の人口あたり医師数(横軸)と一人あたり年間受診回数(縦軸)で、日本と韓国はすぐになんでも受診するお国柄です。国民皆保険の影響もあるのでしょう。そして医者は足りていない・・・。こうしてみると日本と韓国は大変似ていますね。
ところが、医療費からみると大分様子が違うようです。日本の医療費は毎年増えていっているのに、韓国では医療費抑制に成功しています。
先進国の中でも医療費抑制に成功している。混合診療が可能な韓国では医療費はより増大していると思っただけに驚いた。
この大きな理由に公費負担割合が少ないことが関係していそうです。
窓口で払う金額が高くなれば、本当にその薬必要ですか? と医者に尋ねるようになりますからね。高齢者にも負担はしっかりしてもらうスタイルのようです。
日本と韓国の医療情勢の違いは他にも多数あるでしょうが、韓国は医療費抑制に対する認識を強くもった国であるとは言えそうです。なんとなく納得しました。
ところで高齢化社会を迎えるにあたって「高齢者診療で身体診察を強力な武器にするためのエビデンス」も韓国語翻訳どうでしょう?