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適々斎塾8月に参加しました

午前中は 矢吹 拓 先生(栃木医療センター) 北 和也 先生(やわらぎクリニック) のキタカズ・ヤブタクと考えるポリファーマシー ~明日から使える基礎から実践まで~でした。

症例提示 13種類の薬剤を服用している78歳女性  処方の問題点を挙げる。  医学的には10以上の問題点があがりました。  医療を取り巻く問題もいくつも指摘されました。  このトレーニングは実践的ですね。まるで当院の入院患者カルテ回診のようでした。

外来でも在宅でも入院でも50-70%にポリファーマシーが存在している。 確かに当院のデータでも同じような感じです。

変形性関節症と生活習慣病の組み合わせが最も多い疾病コンビネーション。 この二つを同時に診れる医者が少ないと、ポリファーマシーが生じやすい。 優れたかかりつけ医を増やすことが大事。そんな医師を輩出できるような教育をしていきたいと思います。

ガイドライン診療の限界 これ2005年に発表されたJAMAの有名な論文ですね。 よくある生活習慣病の患者さんが、ガイドラインに沿って診療すると12種類の薬を飲みながら、様々な生活の制限を受ける。 Multimorbidityに対するアプローチの議論が十分なされていないことが問題。

If many drugs are used for a disease, all are insufficient.とOsler先生が言っているそうです。 100年前に言い当ててますね。

処方薬の25-50%は内服されていないというデータがある。 残薬確認大事。当院ではルーチンワークとしてやっているハズ。 (”もったいないから”薬余っていたら教えてくださいよ~ 飲んでますか?ではダメ) アドヒアランス向上すると死亡率低下する。 薬剤リストの不正確性:BPの注射などはお薬手帳に記載されない。あと当院でよく遭遇するのは開業医の先生が院内処方されている中身が不詳な薬剤で、これには悩まされます。

Underuse: Polypharmacyになると適切な処方はされていない傾向がある。 下手な鉄砲、数打っても大事なところには決して当たらない。 これは死亡率が高いことに関連する。

慢性便秘に大腸癌多くない(もともとの便秘あるだけではCF不要だが、がん検診という考えからはCF薦めてもよい) Am J Gastroenterol. 2013 Jun;108(6):894-903

運動習慣あると便秘は少ない。寝たきりは便秘のRR16。 でも週5日、1時間の運動では便秘は改善しなかったらしい。マラソンでは改善した。

かかりつけの休業日に便秘で受診。 これは何か不安、不満があっての受診ではないかと疑う。

ポリファーマシーの信念対立にはお互いの価値を探ることに尽きる

衝突ではなく、患者中心の融合を目指す

ワークショップって内向的な自分はやりなれていないのですが、得るものは多い。練習しなければなあ・・・

紹介するときに、薬剤いじってほしいのか、どの薬をいじってほしくないのか伝える!

病名ない処方はないし、理由を述べられない処方はありえないと心得る。これ、いつも退院サマリで私がキレるやつですね・・・。

午後は

佐藤健太先生(勤医協札幌病院)

あらゆるセッティングで縦横無尽に活躍するための診断推論学 ~同じ主訴でも、それ以外の設定が変わると何が変わるのか!?~

です。

考え方がしっかりしており分かりやすかったです。

机上の診断学から現場の判断学へ

多すぎる情報はノイズになるとの観点から病歴聴取前に鑑別診断をあげさせる。

これは、私が朝の症例カンファで年齢・性別・主訴だけで何をかんがえるかをいつもやっているのと同じですね。

Anatomy+Byoutai, そしてCommon, criticalのつぎにCurable。この覚え方をABC法というらしい。知らなかったが、確かにこの方法を昨日も使いました。

疼痛のCOMPLAINTs

Chief complaints

Onset

Magnitude

Pattern

Location

Associated symptom

Improvement

Negative stimuli

Type of pain

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年齢だけ変えて、鑑別は大きく変わることを経験。

学生・研修医教育に使えそうな内容。今度の勉強会の参考にさせて頂きます。

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