透析患者さんで低栄養状態から蛋白は制限したくないが、リンが高い時の食事指導は?
一般的に蛋白を摂取するとリンも摂取してしまう。
それと添加物はリンを含むためよくない。
今回はその知識だけでは答えられなかったので、日本食品標準成分表から計算してみました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365420.htm
一番右のリン/蛋白の列で、15 (㎎/g)より低ければ蛋白質の割にリンが少なく、それより高ければリンが多く含まれる食品ということになります。
主食は蛋白含有量少ないので通常は問題視しないが、玄米は例外的にP/蛋白比がずば抜けて高い(玄米は主食として摂取するのでリン摂取絶対量としても相当な量となる)。健康意識が高いと仇となる可能性がある。これは知っておかなければ。
海産物ではかまぼこは加工品なのに意外にすくなかった。魚肉ソーセージは添加物のため若干高いがさほどではない。20を超えてくるのは、イワシの丸干し、しらす、ししゃも。つまり骨まで食べる魚はリンが多い。これまた健康的と思って食べてしまわないように指導が必要そうだ。
肉類は魚類と同様に蛋白質を多く含むが、リン/蛋白比としては高くない。ただし加工品は倍ぐらいの値となる。卵もリン/蛋白比がそれなりに高い。栄養価が高いとされる卵も健康意識から食べてしまいそうなので注意ですね。
乳製品のリン/蛋白比は全般的に高いため、要注意です。牛乳やヨーグルトは習慣的に摂取する方も多いので必ず確認すべきでしょう。またチーズは非常に大量のリンを含んでいますので、ピザなどはご法度となります。