バイタルサインの話に加え、
久々の血液ガスのネタで講演しました。
1.A-aDO2計算していますか? 換気の問題なのか、肺の問題なのかこれだけで見抜ける。何度も呼吸不全で人工呼吸管理したのに診断が遅れた高齢者の重症筋無力症の症例を紹介しました。CO2を正常(40mmHg)にしたと仮定すれば、その変化分×1.25を現在のPaO2から引けば(A-aDO2と同じ意義ですが)、感覚的に肺の悪さが理解できる。
2. 酸素投与に反応するかどうか。PAO2が55mmHgならば1Lの酸素投与でも反応がよいが、PAO2が150mmHgの所に酸素投与しても酸素運搬能はほとんど変わらない。だからCOPDに少量酸素が効果あるけど、無気肺では酸素投与に反応乏しい。ちょっとこれは難しい話だったか。
3. 血液ガスの5ステップ
アシデミアとアシドーシスは違う。まずはpHからアシデミアかアルカレミアかを判断。
2つ目にプライマリの代謝異常考える
3つ目に代償範囲考える。「遺産ないし不幸」がキーワード
これで混合性酸・塩基平衡異常が分かる
4つ目にアニオンギャップ計算する。
5つ目に補正HCO3を計算する。
これでアニオンギャップ開大性アシドーシスに合併した代謝性酸塩基平衡異常がわかる。
pCO2がどこまで溜まっても可逆的?
pCO2がどこまで溜まっても意識は保たれる?
息が粗ければ警察に突き出せ(COPs)
代謝性アルカローシスはアルドステロン頑張る。脱水多いが、それ以外にABCD。
アニオンギャップ開大性代謝性アシドーシス+呼吸性アルカローシスはサリチル酸中毒と敗血症
アニオンギャップ開大性アシドーシスは乳酸とケトン。あとは尿毒症。
AGと乳酸値からケトンの存在を探れる
高Cl性代謝性アシドーシスは尿細管アシドーシスと下痢。
Na-Cl<36がカギ