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「器質的疾患による失神」が掲載されました

Medicina 11月号の特集「救急外来で役立つ! 意識障害の診かた ”あたま”と”からだ”で考える」に記事が掲載されました。

意識障害を持続性/一過性、あたま/からだ、失神/非失神に分類していくわかりやすいフローチャートを元に構成されています。非痙攣性てんかん重積で1章つくられているのは、高齢者救急が多い当院では納得の構成。敗血症性脳症という切り込みにくいが溢れている疾患にも

私が担当したのは「器質的疾患による失神」という広いお題だったので、基本的な事を話させて頂きました。

ピットフォール:肺塞栓は胸痛や呼吸困難を伴うとは限らない。頻脈や頻呼吸を見落とすな。

ピットフォール:無痛性失神で発症する大動脈解離もある。血管系リスクの高い患者では血圧左右差や縦隔拡大の有

無をチェックしよう。

ピットフォール:失神で発症するクモ膜下出血がある。わずかな頭痛、わずかな意識障害に敏感になれ。

ピットフォール:失神を起こすような出血でも貧血が無いことはある。急性失血の評価には起立性低血圧を確認すべきである。

 失神を来す器質的疾患について特に重要なものを取り上げました。これらの疾患を見抜く秘訣は検査を沢山することでは決してありません。詳細な病歴とバイタルサインや意識レベルといった基本的な身体診察をおろそかにしないことこそが大切であると思います。その上で、少しでも重篤な疾患が疑われたら検査することを厭わないという姿勢が見落としをなくすことにつながるでしょう。

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