先日、人工呼吸器勉強会をしました。昨年はやり忘れてしまいましたが毎年院内で行っているもので、人工呼吸器を自分で吸ってもらい、従量式、従圧式の違いや、PEEPなどを実感してもらう勉強会です。
ARDSだからこの設定、、、COPD急性増悪だからこの設定、、、という設定の仕方はよろしくありません。COPD患者がARDSになったらどうやって人工呼吸器設定すればよいのか分からくなってしまうからです。もっとも効率の良い、心地よい人工呼吸器設定とは何かを勉強してもらいました。
そして、今回はその続編です。Nasal high flowは5年ほど前に当院で導入した時に、人工呼吸器のように体験学習会をしましたが、今回(ようやく)、新たな機器導入にむけて勉強会をしました。以前の製品と比べ、かなりコンパクトで操作が簡単。音も静か。FiO2は100%まではできなくなりましたが、95%までは可能ということで、当院でも入れ替えて行きたい。
加湿・加温の効果はとても感じます。流量は30~60L/分で設定可能。TV 500mlでTinspが1.0秒とすれば30L/分が最低必要ということですが、30L/分でも息の吐きづらさは多少感じます。NPPVと比較して異なるのは鼻から吸うので、口は自由。利点から言えば話しやすいし、飲食も可能。デメリットは口を閉じないと陽圧効果は薄れますが、60L/分ともなると苦しくて口呼吸となってしまうこと。確かに装着の不快感は少ないですが、忍容性に関しては認知機能低下していると難しいところもあると感じました。
実臨床でも高齢者では口呼吸になっている人が多かったですが、その場合にはFlowを下げることが必要なのかも知れません。