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堺市立総合医療センターで講演しました

症例検討会は50歳代女性のしびれ。

7週間という亜急性進行の左右非対称で近位優位で、一部Dermatomeに従って多発単神経障害とも思えるような分布。感覚障害メインで運動障害はは明らかではない。疼痛は中等度。

亜急性、近位優位、感覚障害からCIDPを想起しましたが、一部非対称性であり中年であると、有痛性であり傍腫瘍症候群を第1に私は鑑別にあげました。女性ではありますが肺癌、卵巣癌、乳腺が候補でしょうか。身体所見では腱反射低下あり鑑別に矛盾なし。髄液細胞蛋白乖離あり。

丸太町病院では専門的検査できませんが、CIDPかどうか鑑別に脱髄所見がないか電気生理検査は行うべきでしょうと提言→脱髄所見なし。やはり”何か”が髄腔内に播種している病態と思うが髄液検査では結核や悪性腫瘍は示差されない。

この時点ではやはり傍腫瘍症候群のような髄膜播種するような病態でしょう。とコメントしました。呼吸器症状は皆無なるも胸腹部CTで縦隔リンパ節腫脹と肺野の小粒状陰影(中間層優位とも言えず診断に困る感じ)。PTTM、ML、GPAとは臨床所見と合致せず固形腫瘍播種、サルコイドーシス??と悩みましたが結局TBLB等からサルコイドーシスという診断でした。

私は高齢者身体診察の講演。研修医と私の大学の同期ぐらいしか居なかったので、気楽に講演させて頂きました。

何気に勉強になったのは呼吸器専門医15年目が当たり前のようにグラム染色を休みの日にしている姿です。この光景を確認できる病院は日本でも数少ないでしょうね。素晴らしい研修病院であると思いました。

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