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当科での難病経験症例

丸太町病院 総合診療科で診療経験のある指定難病を覚え書きとして書きだします。

指定難病は合計330疾患(群)ありますが、以下の100弱の疾患が当院で診療歴がありました。(私が関与していない症例も入れればまだ増える可能性はあります)

  • 筋萎縮性側索硬化症

  • 進行性核上性麻痺

  • パーキンソン病

  • 大脳皮質基底核変性症

  • 重症筋無力症

  • 多発性硬化症/視神経脊髄炎

  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー

  • クロウ・深瀬症候群

  • 多系統萎縮症

  • 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。)

  • もやもや病

  • 進行性多巣性白質脳症

  • 特発性基底核石灰化症

  • 全身性アミロイドーシス

  • 神経線維腫症

  • 巨細胞性動脈炎

  • 結節性多発動脈炎

  • 顕微鏡的多発血管炎

  • 多発血管炎性肉芽腫症

  • 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

  • 悪性関節リウマチ

  • 原発性抗リン脂質抗体症候群

  • 全身性エリテマトーデス

  • 皮膚筋炎/多発性筋炎

  • 全身性強皮症

  • 混合性結合組織病

  • シェーグレン症候群

  • 成人スチル病

  • 再発性多発軟骨炎

  • ベーチェット病

  • 特発性拡張型心筋症

  • 肥大型心筋症

  • バージャー病

  • 再生不良性貧血

  • 自己免疫性溶血性貧血

  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症

  • 特発性血小板減少性紫斑病

  • IgA 腎症

  • 多発性嚢胞腎

  • 後縦靱帯骨化症

  • 広範脊柱管狭窄症

  • 特発性大腿骨頭壊死症

  • 下垂体性ADH分泌異常症

  • 下垂体性成長ホルモン分泌亢進症

  • 下垂体前葉機能低下症

  • サルコイドーシス

  • 特発性間質性肺炎

  • 肺動脈性肺高血圧症

  • 慢性血栓塞栓性肺高血圧症

  • リンパ脈管筋腫症

  • 網膜色素変性症

  • 原発性胆汁性胆管炎

  • 原発性硬化性胆管炎

  • 自己免疫性肝炎

  • クローン病

  • 潰瘍性大腸炎

  • 好酸球性消化管疾患

  • 慢性特発性偽性腸閉塞症

  • アトピー性脊髄炎

  • 皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)

  • 神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症(HDLS)

  • 前頭側頭葉変性症

  • ビッカースタッフ脳幹脳炎

  • 海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん

  • レット症候群

  • 結節性硬化症

  • 天疱瘡

  • 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)

  • 膿疱性乾癬

  • スティーヴンス・ジョンソン症候群

  • 特発性後天性全身性無汗症

  • 弾性線維性仮性黄色腫

  • マルファン症候群

  • ウェルナー症候群

  • 急速進行性糸球体腎炎

  • 抗糸球体基底膜腎炎

  • 一次性ネフローゼ症候群

  • 一次性膜性増殖性糸球体腎炎

  • 紫斑病性腎炎

  • 間質性膀胱炎(ハンナ型)

  • オスラー病

  • 肺胞低換気症候群

  • 副甲状腺機能低下症

  • 家族性地中海熱

  • 慢性再発性多発性骨髄炎

  • 強直性脊椎炎

  • 後天性赤芽球癆

  • 自己免疫性後天性凝固因子欠乏症

  • IgG4関連疾患

  • 遅発性内リンパ水腫

  • 好酸球性副鼻腔炎

  • 遺伝性自己炎症疾患

  • 大理石骨病

  • 特発性血栓症(遺伝性血栓性素因によるものに限る。)

  • カルニチン回路異常症(カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ2欠損症)

疾患分類からは膠原病疾患、神経疾患、内分泌疾患が多いようです。 一方、小児科がないこともあり、小児期に発症する先天性疾患の診療歴はほとんどありません。

各疾患の詳細は 難病情報センターのホームページ を参照ください。

殆どの患者さんが京都府内、特に京都市内でしたが、セカンド・オピニオンでは関東地方や九州から相談に来られた患者さんもみえました。 複数の医療機関を受診しても原因不明の疾患として転医された方がみえる一方で、救急車で初めての医療機関受診として当院を訪れるケースや、たまたまお出かけ先に近かったために受診したケース、開業医の先生からの紹介、知人からの紹介など受診に至るまでの経緯は様々でした。

疾患頻度別には年間15,000人以上の受給者がおられる疾患群ではすべて当科で診療経験がありましたが、網膜色素変性症だけは併存症としてお持ちの方がおられたというだけでした。それ以外は主病名での診療経験がありました。特に当科で多いのはパーキンソン関連疾患、全身性エリテマトーデス、強皮症、特発性血小板減少性紫斑病、潰瘍性大腸炎、サルコイドーシスといったところでしょうか。

受給者が年間4000人以上の中等度頻度群も当科での診療経験があるものばかりでしたが、ビュルガー病(バージャー病)と黄色靭帯硬化症は密接に診療に関わった訳ではないため、今後勉強が必要です。当科で多いのは多系統萎縮症、結節性動脈周囲炎(結節性多発動脈炎:PANのこと)、混合性結合組織病、特発性間質性肺炎、悪性関節リウマチ、大動脈炎症候群といったところです。

受給者が2000人以下の疾患となると診療経験のない疾患が増えます。今迄、診療経験のある疾患についてはすでに勉強スライドを作成しているものが多いですが、これからも定期的に院内勉強会をしていきます。また頻度が比較的高く、かつ成人発症する疾患であれば当院で遭遇しうるため、当科ではまだ診療経験のない疾患の勉強に関しても進めていきたいですが、スモンの新規発症は遭遇することがないでしょうから省きます。個人的には心Fabry病の診療経験はありますが、腎Fabry病疑い症例は検査を希望されず透析に至る前に治療に踏み切ることができず、歯がゆい思いをしたことがあります。現在は検査も簡単に提出できるようになり、治療手段も増えたので、これも復習をしておく必要がありますね。

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