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カルバマゼピンで半音下がる

カルバマゼピンを服用すると音程がずれるという報告があります。

機序はコルチ器や有毛細胞の機能異常や、脳幹~辺縁系に影響を与えるとする中枢性作用などが推測されているようですが不詳とされている。

少量投与でも起こり、投与開始時期に多い。

Intern Med. 2003 Sep;42(9):880-3.

どのように音程がずれるかというと、カルバマゼピン服用すると刺激(Stimulus)よりも反応(Response)が半音低くなる。つまり半音下がって聴こえる。(過去に一例だけ統合失調感情障害患者にカルバマゼピンを投与して音が高くなって聴こえたという報告があるが例外的:Clin Neuropharmacol. 2000 Jul-Aug;23(4):219-21.)。報告例の多くは絶対音感があり、逆を言うと絶対音感がないと気づかれないかも知れない。

Hear Res. 2005 Dec;210(1-2):85-92.

自分はiPadで無料アプリであるNu-Music Playerをインストールして半音下げた曲を聞いたところ、聞きなれた曲は聞けばすぐに分かりましたが、長期内服しているとそのキーで慣れてしまうので気づかないかも知れない。曲がすべて暗い感じがしてしまうので知らず知らずのうちにQOLを損ねているかも知れない。そういった場合にはこういうアプリで音程補正した曲を聴くのもありかも知れませんね。

鎮咳薬であるフラベリック®(ベンプロペリンリン酸塩錠)も音が半音下がる報告があります。

添付文書にも記載が追加されています。

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