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2017年度 Review ②


カンファレンスのメモ書き

 

中年女性、微熱、頚部痛、嚥下時痛 → 石灰沈着性頸長筋腱炎 石灰化と種子骨との鑑別のため骨皮質があるかどうかを骨条件で確認しておく

 

慢性片側漏出性胸水。大量に溜まっているのに陰圧かけないと引けない。 Trapped lung。過去に誤嚥性肺炎を繰り返しておりその影響が疑われた。

 

睡眠薬を胃薬と誤認識していたことによる薬剤性意識障害。 実際の薬を目の前にしながら確認することで確定診断。納得できない経過ならば“単なる病歴確認”だけで満足しないこと。 別件ですがユリーフODとマイスリーは見た目が似ているらしい。

 

嚥下機能はそこまで悪くないのに痰がゴロゴロ言って治らない。 最終診断はびまん性汎細気管支炎(DPB)で、マクロライド有効だった。

 

20歳代倦怠感 “微熱” 高血糖 HbA1c12%で高血糖・脱水による倦怠感。 既往に耐糖能異常指摘あったが、通院終了しており当初はわからなかった。 “おおきな病気”として既往なくても、通院歴、検査歴、服薬歴、検診歴でひっかけられることあり

 

何を言っているかわからないせん妄様の興奮。 Wernicke失語を否定せよ

 

急激な経過の肺炎球菌性肺炎。 血液像目視でHowell-Jolly小体あり低形成脾であった。

 

慢性咳嗽の原因に耳垢、薬剤(スタチン)、不整脈、ビタミンB12欠乏などもある

 

虫垂憩室がある虫垂炎は、穿孔リスク高いのでCTで意識して読影するべき

 

数日の経過の高齢者下肢腫脹だが、診察上はStemmer兆候と鼠径リンパ節腫脹あり悪性腫瘍+リンパ浮腫と診断(実際の経過は長かったと思われる)。浮腫が静脈圧の問題かリンパの問題かは常に意識して診察しておくことで迅速な対応につながった。

 

咽頭側面写真:舌扁桃腫大でもValeculla兆候陽性となり、急性喉頭蓋炎様にみえることあり。

喉頭蓋より上部から腫れている感じが舌扁桃。喉頭蓋の部分だけが腫れているのが喉頭蓋炎。

痰が溜まっている時も偽陽性あり。

 

中年男性、急性発症、激しい腹痛、腹膜刺激兆候なし。エコーでSMAにflapを描出し上腸間膜動脈解離と診断。腹部大動脈瘤破裂や大動脈解離を疑った場合の腹部エコーではSMAにも注意をはらおう。

 

TTPは凝固動きにくいとされるが実際にはDICと鑑別難しい。感染性心内膜炎では血小板減少おこりやすい(感染がある程度収まっていても)とか、敗血症でも特に腎機能障害があるとADAMTS13が低下しやすいなど、さまざまな報告がある。迷ったら血漿交換。

 

MDSで輸血後に不規則抗体すべて陽性の溶血性貧血発症。

MDSに合併した自己免疫性溶血性貧血と診断。その後関節リウマチも併発。

この症例ではヘモグロビン尿が認められ、血管内溶血もする補体関与もあるAIHAだったか?

なお高度溶血時に胸痛発作あり、溶血によるNO消費が関与したことも示唆された

 

めまい患者Supine roll陽性で継ぎ足歩行可能。BPPVでもよさそうだが、Gufoni無効。

中枢性否定できず入院し、翌日症状増悪し小脳梗塞(CPPV)と診断。

耳石置換法はBPPVの治療だけではなく、診断にも必須。

 

心タンポナーデでの奇脈はエコーのLV in flowで代用できる。

 

両側顔面神経麻痺で発症したギランバレー症候群

Facial Diplegia with Paresthesia

ギランバレー症候群は非典型例多いので亜型を知っておく必要があります。

 

眼窩下神経肥厚あればIgG4関連疾患を強く疑う

 

起立性調節障害の大学生。

乗り物酔いしやすいのに通学が長時間かかっていることが原因の一つと判断して、下宿して通学時間短くすることで改善した。

 

Danger spaceとretropharyngeal spaceを区別することで、深頚部膿瘍が縦隔炎に進展しうるか予測できる。

 

インスリン自己免疫症候群

Scatchard解析中ですが、低血糖時にはインスリン濃度低くなりインスリン遊離しさらに低血糖になり、高血糖時にはインスリン高値となり抗体と結合するため高血糖増悪するという血糖変動に矛盾しなそうではあった症例。

 

こうしてみるとたくさんの教育的症例がありました。

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