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白血球分画の有用性

Modern Physician 38-5特大号に記事が掲載されました。

あまり文献的に記載がされていない、自動血算装置による白血球分画からわかる臨床的ヒントについて2点を紹介しました。

1.失神、胸痛で受診した患者がリンパ球優位であれば心血管系疾患疑う

私が初期研修医の時に試しに解析したデータですが、心筋逸脱酵素上昇を伴わない超急性期心筋梗塞患者の診断において、リンパ球増多は特異度94%、陽性尤度比5.8で有用です。

カテコラミンによって起こる現象なので、冷や汗と同じ意味をもつと解釈していますが、救命センターなどで働かれている方々がおられたら、是非追試験を行って頂きたいと思っています。

2.発熱、リンパ節腫脹で好塩基球増多あれば伝染性単核球症

一般的に好塩基球増多があれば骨髄疾患を考えるべきですが、普通のリンパ球よりも好塩基性で大きい異型リンパ球は好塩基球としてカウントされることがあります。私としてはこれは機械の調節を行わず、そのままにしておく方が伝染性単核球症などを疑う場合に早期の判断ができ役立つと考えています。

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