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PBLD:先生、術後から患者さんの(手)足が動きません!

写真は前泊時の横浜の写真です。

PBLDという用語はGoogle検索する限り、日本の麻酔科領域でよく用いられている用語のようでProblem-Based Learning Discussionの略です。

「先生、術後から患者さんの(手)足が動きません!」というタイトルで議論に参加させて頂きました。他の先生方は皆様、麻酔科の大家ばかりで、島根大学医学部附属病院の斉藤 洋司先生、総合大雄会病院の酒井 規広先生、東京大学医学部附属病院の篠川 美希先生、東海大学麻酔科の西山 純一先生とご一緒しました。

  • 神経ブロックなどで末梢神経障害うたがった疑った場合、超音波検査が障害部位の同定に有用。脂肪抑制MRIも有用。

  • クロルヘキシジンアルコールは永続的な末梢神経障害を起こすことがあるので、しっかりと乾かしてから穿刺する。

  • 硬膜外カテーテルは内部コイルに金属が使用されていることがあり、その場合、刺入部位を含むMRI撮像はできない

  • 硬膜外麻酔でDAPTしていたら、クロピドグレルは1週間前休薬、アスピリンは続けるのが目安。

  • 肘関節を回内・屈曲すると尺骨神経が伸ばされ、手台で圧迫されやすく尺骨神経障害きたしやすい。尺骨神経障害は1ー2日遅れて絞扼性神経障害が顕在化することがある。

私の担当は心因性の筋力低下でした。

持ち時間は30分程度でしたので動画を用いて以下のポイントを駆け足で説明いたしました。

  • 腱反射、病的反射は正常

  • 何げない行動に注目(着替えをしている様子、就寝中の無意識な行動、Spinal Injuries Center test (SIC試験))

  • 変動する筋力、突然の脱力は心因性を示唆する

  • 協調収縮を利用すればより詳細な検討が可能である(Hoover徴候、下肢外転徴候(Raimiste徴候)、Strümpell Sign、Double crossed-arm pull testとElbow flex-ex 試験、Make a fist試験)

  • 歩行障害の場合は引きずり歩行、Non-economic postureに注目する

自分としてはかなり良い出来で30分で6回の笑いと取ることができたように思います。公演後に廊下でも話しかけてくれる先生がみえたので良かったです。

私が専門外の麻酔科学会にお呼び頂けるような事は今後無いように思いますから、貴重な機会を頂きました事を感謝いたします。

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