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JAMEP スキルアップセミナーで講演しました。

6月24日にJAMEPスキルアップセミナーで講演しました。

今月のメンバーは以下の通りでした。

9:00 ~ 12:00ケースカンファレンス 上田 剛士 先生(洛和会丸太町病院 救急・総合診療科 部長)

12:45 ~ 14:45リウマチ膠原病 岸本 暢将 先生(聖路加国際病院 リウマチ膠原病センター 医長)

15:00 ~ 17:00がん・腫瘍内科 勝俣 範之 先生(日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科 教授)

昨年度より研修医の先生がだいぶん増えているように感じました。

研修医からベテランまで参加されているとのことで、いろんなところで講演してしまってはいますが今まで比較的評判の良かった「一卵性双生児から学ぶ」と「見てわかる歩行障害」と「診断が遅れた意識障害の症例」を提示しました。

研修医の先生は遠慮している感じもありましたが、ベテランの先生がリードして多くの質問をしてくれたため会は盛り上がりました。

考えさせるものがあると思い、余談として話した内容

★安易に精神疾患と言ってはならない教訓:Rosenhan experiment

  • –幻聴の訴えで入院

  • –精神障害の診断を受けていない模擬患者(男5、女3)

  • –アメリカ合衆国内5州に位置する12の精神病院に入院。

  • –全員が精神障害と診断。

  • –入院時、疑似患者は幻聴はなくなったと病院に伝える。

  • –投与された薬は2100錠。

  • –多くの場合、外出願いははぐらかされるか、無視される。

  • –平均入院期間は、19日間。最大52日間。

  • –病院側の退院時診断は8名中7名で統合失調症寛解。

  • 詐病を見抜いたのは医療従事者ではなく、他の患者で「頭はおかしくないでしょ、メモとっていることから調査でしょう」と指摘。

Science. 1973 Jan 19;179(4070):250-8.

★精神疾患の診断の難しさ:Rosenhan experiment②

  • –先の研究の報告を受けて、模擬患者を特定できるはずと医療機関より反論。

  • –新規に偽患者を送ることを通知。

  • –精神科医1名と職員1名により、新入院患者193名のうち19名を疑似患者の疑い。

  • ––しかしながら、実際には1人も疑似患者を送り込んでいなかった。

–Science. 1973 Jan 19;179(4070):250-8.

★–2008年BBC『"How Mad Are You?"』

  • –10名の生活の様子から、3名の精神障害の診断の権威が過去に精神障害と診断を受けた5名を特定する科学ドキュメンタリー。

  • 5日間の実験期間中、精神疾患の症状を見出すために用意された課題をこなし、様々なストレスに直面する。前半のタスクは、人前で緊張を強いられるタスク、問題解決のタスク、掃除のタスク、リーダーシップとチームワークのタスク。鑑定団は、限られた情報をもとに、精神疾患を特定できる兆候を探す。後半のタスクは、集中力とチームワークのタスク、ボディ・イメージのタスク、意思決定のタスク。

  • 結果としてやはり診断は困難であった。

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