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第8回 KPU-OHP臨床医薬カンファレンスで講演しました

前半は「エビデンスの信頼性をより高めるためのデータサイエンスとデータ分析」をお聴きしました。

血糖とホルモンの相関を表す式は指数関数とSin関数の掛け算で非常に美しい式であるという表現には”専門的”と感じましたが、「P値の0.05が特別な意味があって定められた数値ではないなど」統計学のおさらいにもなるお話でした。

抗菌作用のシュミレーションの話、log-logモデル、アニマルスケールアップ(動物との薬物動態の同一性)など今の臨床を支える基礎的な研究の話をいろいろ教えてもらいました。

痛みのクラスター分析。鈍痛、情動的、鋭い痛みに分けられオピオイドは鈍い痛みに効果あり。

私は

「エビデンス実践レクチャー!日常診療で使うクスリと日常診療に潜むリスク 臨床へのエビデンスの活かし方」を話しました。

  • 新しく分かったこと:薬剤師や薬剤師の卵は、殆どの人が風邪に対して抗菌薬どころか風邪薬も飲まない。

 →それならば、なぜ医者は風邪薬/抗菌薬を出すのか? 患者希望があるからと言って無効/有害な可能性のある薬剤を処方するのは正当化されるのか? いろいろ考えさせるアンケート結果でした。

  • 新しく追加したこと:Z-drug(マイスリーなど)、メラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)は運転能力を低下させることが分かっており、「高齢者でも安全」とは安易に言ってはならない(ことは今までも紹介してきた)。オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ)は新規期待される薬剤だが薬物副作用はNNH=7、傾眠のNNH=8.7であり、完全に安全な睡眠薬などは存在しないということ。つまりは生活習慣改善と認知行動療法を優先せずに睡眠薬を処方するのは賢いとは言えない。

Lancet Neurol. 2014 May;13(5):461-71.

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