今回の21世紀適々斎塾特別セミナーは 広島セミナー Common Disease わたしの治療 ーガイドラインの向こう側ーでした。豪雨の影響はあり開催も危ぶまれましたが、一刻も早い復興を願いながらも、できるだけ日常通り勉強することが大切であると考え、なんとか開催にかきつけました。
メンバーは地元メンバーが多かったですが、そのメンバーに私も加えて頂きました。
1つ1つは普段よりも時間が短かったですが、それが良かったように思います。Common diseaseの簡単な内容からガイドラインを超えた話まで一通り勉強できました。
私の話から抜粋して紹介
糖尿病ガイドラインと私の極論
やせれば良くなる糖尿病。肥満ストイックな生活指導で50%は糖尿病寛解。体重やせれば86%が糖尿病寛解(Lancet. 2018 Feb 10;391(10120):541-551.)。
HbA1cを目標にするのではなく、低血糖を決して起こさないことを第1条件に可能な範囲で血糖コントロールすればよい。HbA1c測定は3-6カ月毎でよい。
DPP-4でHbA1c下がると食生活が乱れて体重増える人がいる
eGFR>30ならビグアナイドが第1選択。体重×eGFR÷4=投与量目安(㎎)
ビグアナイドでビタミンB12欠乏に留意
アクトス増えるよ、浮腫、膀胱癌、骨折。
DPP-4増えるよ、心不全、膵炎、炎症性腸疾患、間質性肺炎、水疱性類天疱瘡、関節痛
一方、SGLT2阻害薬の危険性はまだ未知数。発症直後に死亡者数多発した事実も忘れてはならない。忘れるなかれケトアシドーシス。シックデイは絶対投薬中止。それができない高齢者には処方しない。血糖正常でもケトアシドーシス否定するな。下肢切断や骨折も増えるかも??
ちょっと変わった頭痛の症例
慢性の連日頭痛を見たら、薬剤乱用頭痛を疑え
早朝の頭痛は、若年男性の二日酔い、中年男性の頭蓋内病変や睡眠時無呼吸症候群、中年女性の薬物乱用頭痛を疑う
入院後の頭痛は基礎疾患と医療行為に関連するものを考えるが、カフェイン離脱頭痛は忘れやすいので注意
片頭痛患者はアイスクリーム頭痛や即時型アルコール誘発頭痛を起こしやすい
一酸化炭素中毒を頭痛の鑑別に
頭痛を伴うアナフィラキシーを見たらヒスタミン中毒と嫌酒薬-アルコール反応を考える
泣く子も黙るインドメタシン反応性頭痛
(確か)130名もの医師が集結し、二日目の最後まで皆で真剣に勉強しました。