top of page
執筆者の写真Y

2016年度 勇美賞を受賞しました。

皆様。医員の長野です。

2016年度に前任地で行った「若手内科医が在宅副主治医として地域医療をサポートするためには–緊急訪問診療マニュアル作成を目指して」がその年に助成を受けた研究の中から勇美賞をいただきました。

勇美記念財団は在宅医療に関する研究に助成を出していただいており、私も2016年に896,317円の助成をいただき上記の研究を行いました。 http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com

「若手内科医が在宅副主治医として地域医療をサポートするためには–緊急訪問診療マニュアル作成を目指して」は自分が天理よろづ相談所病院の後期研修医として在宅世話取りセンター(病院の在宅部門)をローテした際に医師に求められる役割が院内と大きく違うことに衝撃を受け、また天理地区医師会が全体で副主治医制度を推し進めていることもあり(http://nara.med.or.jp/tenri/zaitaku/index.html)、当番医として他の在宅医のサポートをすることを念頭に作ったマニュアルです。

詳細はマニュアルがPDFでフリーでダウンロードできますので見ていただければと思いますが(http://plaza.umin.ac.jp/~zaitaku-tenri/specialist.html)

主な結果としては

・天理地区在宅医療関係者に対する「在宅当番に入る際に必要な能力について」のインタビュー調査/分析の結果、下記の 6 つのコア・コンピテンシーを抽出

1. 医療における訪問診療の位置付けの理解 2. 患者、家族への配慮とコミュニケーション

3. 主治医の診療を尊重する姿勢 4. 訪問看護師との効果的なコミュニケーション

5. 適切な情報収集能力 6. 訪問診療の一般的主訴への対応能力

・時間外の緊急コールの分析

医師への緊急コールは 25 件中、20 件(75%)が訪問看護師からの連絡であった。また訪問看護師への緊急コール 130 件中、約 8 割が訪問看護師のみで対応されていた。医師への緊急連絡の内容としては、発熱、看取り、疼痛、尿路系トラブル、呼吸器症状で 約 7 割を占めていた。緊急連絡は訪問看護師によってトリアージされているため、医師に訪問看護師から連絡が来た場合、6 割で実際往診が行われていた。

などとなります。洛和会丸太町病院に異動し在宅診療に関わることはグループホーム往診くらいになりましたが、病院総合医として在宅診療に関わるスキルは多彩な診療の場に対応できるという点で大切と考えますので、今後も精進したいと思います。

閲覧数:138回0件のコメント
bottom of page