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生物学的製剤の自己注射製剤勉強会

院内で関節リウマチに対する生物学的製剤の勉強会をしました。

まずはエンブレル。シリンジタイプとペンタイプがあります。自己注射可能なシリンジタイプにはすべて補助具がついていて、キャップがはずせて刺入針のストッパーとしての効果を備えています。古いデザインのためキャップの外すときに一手間必要。

エンブレルのバイオシミラーであるエタネルセプトBSはエンブレルの6割の値段と安い。また後発品なので補助具もちょっとカッコイイが、仕組みはシンプル。エンブレルの針は27GですがエタネルセプトBSは29Gとこれも後発品に軍配。

エンブレルのペンは青色のお尻の部分をぐっと押し込んでロック解除されてから、逆側についているボタンをおして注入するタイプです。

エタネルセプトBSのペンは押し込むだけで勝手に注入されます。便利な一方、穿刺場所を変えようと手を緩めたらすでに注入が始まっていたという事例がありました。転がらないように四角になっているのが特徴。それと引き換えになんか安っぽい外観となっている。

ヒュミラのシリンジ。補助具をつけると(片側からは)針がみえないので恐怖心が薄まる?

ヒュミラのペンはボタンが側面についているのが特徴。手指変形があったり、母指機能障害がある場合でも使いやすい。なるほど。

これらの自己注射が可能な製剤には廃棄用ボックスがつきます。製剤が大きいのでボックスも結構な大きさですね。

シンポニーは自己注射できないので補助具はついていません。注射後には針が収納されます。薬価高い製品なのでデバイスも凝っていますね。

シムジアのシリンジはかっこいい。指に引っ掛けてキャップを外します。手指変形で補助具使うのがかえって大変という方には便利です。ただし針は25GとBio製剤中もっとも太く、ちょっと怖いという人も。

シムジアのオートクリックスは押し込むだけで注射できる。新しい製剤なので実際の使用感はわかりませんが、つかいやすそうではありました。

抗IL-6製剤であるアクテムラ。シリンジの補助具もTNF-α阻害薬と特段かわりないですね。

なおペン型は10秒、オートインジェクターやオートクリックスというのは15秒注入に時間がかかります。注入の様子が見えるようになっていますが、ちゃんと測ることが推奨されています。アクテムラ オートインジェクターはタイマー付き。それならば15秒ボタン作ったらよかったのに・・・。

アクテムラ オートインジェクターとエンブレル ペンは皮膚との接触面を増やし、安定させてくれるアタッチメントがついています。使い勝手はあまりよくありませんが、患者さんによってはよいのでしょうか。

ケブザラ シリンジは自己注射できませんので補助具はありません。12月にオートインジェクターが発売される予定とか。その時にシリンジも自己注射できるようになるんでしょうか。薬価はアクテムラより高いですが完全ヒト型抗体なので二次無効が少ないことが期待されている。

T細胞活性化抑制薬のオレンシア。オレンジ色なの意図的でしょうね。

オレンシアのオートインジェクター。練習キットは早く注入されてしまうのが多いですが、オレンシアのは本物と似たような速度で体感できます。

このブログでは完全に主観だけで報告していますので、どの製剤をもちいるかどうかは主治医とよく相談して決めてください。

なお、HPに一覧ファイルをアップしました。

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