今月の総合診療の特集は
特集 意外な中毒、思わぬ依存、知っておきたい副作用 一般外来で! OTCも処方薬も! です。
私は 深める! 急性アルコール中毒 を執筆しました。
詳細は割愛しますが、こんなことに26個も論文引用してしまいました。これでも削ったんですけどね・・・。
1単位 (純アルコール換算で20g) 飲酒するとエタノール血中濃度は計算上50mg/dL上昇する
糖質を摂取しながら飲酒したほうが酔いにくいものの一度酔ってしまうと改善するまでに時間がかかる
血中濃度と症状の相関性は微妙
1単位の飲酒で摂取したエタノールが代謝されるのに3~4時間かかる
ALDH2*1遺伝子多型は東北や南九州で多く、この地方に「お酒に強い人」が多い
大量のエタノール暴露によりmicrosomal ethanol-oxidizing system(MEOS)を担うCYP2E1が誘導され、”お酒に強くなる”が、低栄養や発がんなどのリスクとなりえる
エタノール血中濃度(mg/dL)=4.6×浸透圧ギャップが理論値だが、実臨床データからは4.0×浸透圧ギャップでよい。
アルコールケトアシドーシス(AKA)は大酒家が大量飲酒後に嘔吐や腹痛で発症するのが典型的。アセト酢酸が少ないため尿ケトン体は陰性のことがある。乳酸高値・低血糖を合併しうるが、Sickならば併存症があるとみなせ!
アニオンギャップ開大時には乳酸値で補正すればケトン体濃度が推測できる。乳酸値で説明できないアニオンギャップ開大≧3ならばAKAを示唆。