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慢性腎臓病を増悪させないために

在宅新療0-100 2019年2月号の特集は「寝たきり高齢者への対応・対処」でした。

私の特集は 在宅患者の増悪・急変を見抜く 入院を回避するための気づき,アセスメント,エビデンス (13) 慢性腎臓病を増悪させないために でした。

ブログが書きかけでなぜか消えてしまったため、簡素な記載でお許しください。

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CKD 3からは蛋白質制限が推奨されていますが、その意義はどれほどかご存知でしょうか?

 eGFRで年間1ml/min/1.73m2ほど異なりますが、症例数が多い研究やITT解析に限れば有意差はありません。もっとも問題なのは十分なカロリー摂取をせずに蛋白質制限を行うと生命予後が不良となることです(下図)。

このことから私は7-8割以上の食事摂取ができない場合は蛋白質制限を行いません。

海外の報告をみると塩分制限が無意味という報告が複数ありますが、これらの研究は塩分6g/日未満とすることであり、体液貯留が問題とならない限り塩分6g/日の制限=つまりは日本での一般的な減塩食でよいと思われます。

「やさしお®」のようなナトリウム負荷を減らす”健康的な塩”はカリウム含有量が非常に多くCKD患者にはとても危険です。

水分摂取励行はCKD進行予防に無意味と言う報告が最近もされていますが、脱水に至りやすい高齢者において、特に夏場に水分励行することは理にかなっていると思います。

腎不全進行を抑制する薬剤としては代謝性アシドーシスの補正やエリスロポエチンによる貧血補正が有用であると考えられていますが、クレメジン®はエビデンスが非常に限られます。

詳細は本文を参照頂ければ幸いです。

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