気道管理の院内勉強会を今年も行いました。
こうやってみると全員黒尽くめ(くろずくめ)でですね。
なお、「ぢ」や「づ」は二語連合や同音連呼でのみ用いられると、文部科学省「現代仮名遣い」では定めています。前者は鼻血「はなぢ」、後者は縮む「ちぢむ」が例です。注釈として現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとするという記載があり、そこに「くろずくめ」が入っています。
何げなく使っている日本語も、ちゃんと学ぶと非常に難しいものですが、不慣れな侵襲的な処置を何げなく行うわけにはいきません。いざという時に慌てないように今年も一通りトレーニングしました。
3体のトレーニングキットで練習しました。穿刺が左右にずれないように気管をしっかりと保持することが大事です。
トラヘルパー:刺すだけ。非常に簡単。痰を吸うには良いが、換気は困難。また普段用いるよりも細い吸引チューブを使うため、吸痰も期待通りいかないのが現実でもある。最近は当院ではあまり使われなくなりました。
ミニトラック:セルジンガー法で丁寧な輪状甲状間膜穿刺が可能。でもタイムトライアルしてみるとかなり時間がかかりました。本当に緊急時には焦ってしまいますね。
クイックトラック:トラヘルパーのように穿刺するだけで留置可能な緊急用輪状甲状膜穿刺キット。針は鋭利で抵抗感少なく、陰圧をかけながら穿刺できるので気管内に到達したことがわかり安全。赤色のストッパーは慣れたら邪魔ではないかと思いましたが、まあ安全第一ということで。何よりバッグバルグマスクに直結できる構造が良いですね。
経皮的気管切開術セット(Portex percutaneous Tracheostomy (PCT) Kit):私は10年以上お世話になっているキットです。新たな改良点として紫色の内套に代わったチューブに代わりました。カフ上吸引をチューブ内に埋め込む形としていたものを、独立させることで真腔をそのまま換気に使えるようになったようです。また、カフ上吸引はもともと吸引のために作られたのではなく、発声できるようにと考え作られたものであることを今回初めて知りました。