『救急医学』2019年 “秋の増刊号”は全国31施設の救急部門 その建築・設計・動線 すなわち ―― ER DESIGN ―― を実際の施設図面ととともに徹底紹介
え?建築?設計? 医学雑誌じゃないんですか? あえて言おう,「これぞ救急医学だからこその特集である」と!!
●救急医療のハード面=「ER DESIGN」,すなわち救急部門の建物設計や部屋の配置,患者動線に注目 ●東日本大震災以降に設計・竣工された新築病院を中心に,全国31施設の救急部門を取り上げ,“実際の施設図面”とともに「ER DESIGN」を徹底解説 ●建物設計上の特徴から,初療室や検査室の広さや配置,救急患者の動線と診療の流れ,スタッフの動き方,運用上の特別な工夫など,救急医に必要な“闘える環境”の情報が満載
部門全体で患者・スタッフの“ダイナミクス”が重要になる救急医療だから 救急医学専門誌だからできる格別な特集号
面白い企画ですよね。
現在の丸太町病院のERのデザインは私が担当しました。が、当時は何の役職もない単なる医員でした。生まれ育った病院の救命センター長にも話を聞きに行ったり、他の病院も視察して真剣に考えましたが(そういえば自費で視察に行ってたけど、病院から旅費もらって行けばよかった・・・)、まだペーペーだったので、詳細まではヒアリングされませんでしたし、希望案の半分ぐらいは却下されました。しかし、世の中には丸太町病院のような小さな病院も多くありますし、我々の失敗が日本のどこかで今後のER設計に生かされるならばと、反省点も思うまま記載しました。
出来上がった書籍を見てみると、どこの施設も同じような悩みがある(例えばスペースの問題)ことが分かった一方で、施設ごとに地域から求められていることが異なり、それは設計にそのまま反映されていることも良く分かりました。丸太町病院は以下の31施設の中で明らかに小規模で異質な施設となっていますが、丸太町病院のER設計が他の小病院で働いている方々の参考になれば嬉しく思います。
ER DESIGN FILE
01.岩手県立磐井病院 02.JA秋田厚生連 大曲厚生医療センター 03.いわき市医療センター 04.福島県ふたば医療センター附属病院 05.前橋赤十字病院 06.上尾中央総合病院 07.埼玉医科大学総合医療センター 08.さいたま赤十字病院 09.東京ベイ・浦安市川医療センター 10.松戸市立総合医療センター 11.国家公務員共済組合連合会 立川病院 12.日本医科大学付属病院 13.南多摩病院 14.新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院 15.石川県立中央病院 16.JA愛知厚生連 海南病院 17.洛和会丸太町病院 18.堺市立総合医療センター 19.多根総合病院 20.ベルランド総合病院 21.耳原総合病院 22.加古川中央市民病院 23.兵庫県立尼崎総合医療センター 24.奈良県総合医療センター 25.南奈良総合医療センター 26.鳥取県立中央病院 27.北九州市立八幡病院 28.唐津赤十字病院 29.今村総合病院 30.鹿児島市立病院 31.米盛病院
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