8月31日に「わかって動ける!人工呼吸管理ポケットブックの改訂版 設定から管理・トラブル対応まですぐに役立つ、必須知識とチェックリスト」が発行されます。第1版は2014年でしたので、久しぶりの改訂です。改訂版がでるということは良い本であった一つの目安となりますが、改訂版ではますます良書となったのではないかと期待しています。
私は人工呼吸管理中の身体診察についてと血液ガスについて述べました。
コンパクトがウリの書籍ですので、マニアックなことは書いていません。人工呼吸器管理ですから集中治療管理ですので、呼吸だけをみるのではなく、いわゆるBy systemの診察が必要で、神経所見や腹部所見、皮膚所見や深部静脈血栓症の徴候がないかも見ましょうというのが1頁目。2頁目は呼吸状態の評価。背部の聴診こそが大切であることや努力呼吸や奇異性呼吸の評価について述べました。普段は胸部打診の有用性は限られるかも知れませんが、片側性呼吸音減弱の場合は気胸やそれ以外かの鑑別に打診は有用ですのでいざという時に使えるようにトレーニングしておきたいものです。3頁目はDOPEです。人工呼吸器管理中に呼吸状態が急変したらDisplacement, Obstruction, Pneumothorax, Equipment failureの4つを考えろというものですね。
血液ガスについては酸塩基平衡のノモグラムを載せました。今までは自分で代償範囲を計算していたし、研修医にも計算させていましたので、第1版では代償範囲の計算式だけを載せていました。しかし、スマフォ(によるアンチョコ)が当たり前になり、そしてこの本をポケットに忍ばせる事も容易なサイズということで計算を頑張らせて時間を浪費するよりも、すぐに参照できるほうが実践的と考えたからです。結果、すっきりした記載に改変されました。
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