2週間ほど前の時点でなんと676名の医師が参加登録をされているということで、緊張を隠し切れない講演会でした。
『 GIMとして関わる膠原病診療のサポート 』
座長:JR東京総合病院 陶山 恭博 先生
演者:飯塚病院 総合診療科 診療部長 清田 雅智 先生
ともに臓器横断的な診療。ただしGIMは膠原病を苦手としている人もいる。
お互いの強みを生かして仲よくやっていこう!
Hand shakeにまつわること。
RAの診療に役立つSqueeze試験。Hand shakeだけではなく足にも有用。
GIMではHand shakeにまつわる話では滑車上リンパ節触診が有名。現在は梅毒よりもリンパ腫で重要。
MTXで両側頚部リンパ節腫脹の高齢女性。中止で改善?も関節炎再燃のためMTX再投与でリンパ節腫脹増悪。
病理は肉芽腫。ツ反陽性の既往あり。T-SPOT陽性。結構硬く結核性に矛盾しない(MLよりも硬い)。リンパ節は自壊した。
類上皮細胞ある肉芽腫だがなんど検体とっても抗酸菌検出しない。
2か月以上してようやく培養陽性。
勉強ポイント
ツ反は遅発性アレルギー反応なので紅斑無視して硬結を評価したい。
ACPA強陽性はRA以外にはTBがある(が今回はRA確診例だった)
利便性と感染症ならびに上皮癌疑いなら針生検は役立つが、リンパ腫疑ったら初めから生検したい。
外来の場ですぐに専門医に電話して相談することで、マネージメントを迅速でより良いものにできる
『 掴みどころのないIgG4関連疾患をがっちり掴む 』
座長:亀田総合病院 六反田 諒先生
演者:洛和会 丸太町病院 救急・総合診療科 部長 上田 剛士 先生
Hospitalistへの私の依頼は10ページだったが、18ページ書いていたらしい。すいません・・・。
お陰様で私も大変勉強になりましたし、明日発売?という話なのでぜひみてみてください。
IgG4関連疾患、丸太で年数例と言っちゃいましたが、院外から相談される症例含んで年数例なので自病院ではそんなには経験ないです。訂正させてもらいます。
『 大動脈周囲のモヤモヤ 』
症例提示:JR東京総合病院 リウマチ・膠原病科 医長 陶山 恭博 先生
ディスカッサー:上田先生、清田先生、六反田先生
いくつかの診断が難しかった症例を提示して頂きました。
後腹膜線維症でもリンパ節腫脹はOKだが、リンパ節腫脹>2CM。
PET陰性だったが、結局ろ胞性リンパ腫だった。
IgG4 5090のMALTリンパ腫。
腎障害あり造影CTとれないことも。
ぼこぼこ感→リンパ腫、左右偏り→腎動脈瘤被膜破裂、腸間膜全体に炎症広がる→リンパ腫などと、画像からそれなりに迫れる症例が多かった。
後腹膜は生検難しいこともあるが、やはり非典型例では何とかして病理をとるべし!
『 大血管病変の一例 』
症例提示:亀田総合病院 リウマチ・膠原病・アレルギー内科 部長 六反田 諒 先生
ディスカッサー:上田先生、清田先生、陶山先生
TP8.7 ALB4.1から検索していった症例。
IgG4 380と高いが、PR3-ANCA 189の腹部大動脈瘤。
手術行い大動脈炎と診断。さて原因は?
血管周囲炎ではなく血管炎であった。
Vasa VasorumなくANCA関連血管炎とは言い難い。
IgG4陽性形質細胞が多数でIgG4-RDに矛盾しないが、線維化乏しい。
IgG4RDは大動脈周囲炎だけではなく大動脈炎も来しうる。
大動脈炎の場合は線維化弱くて炎症強い傾向があり、大動脈瘤を呈しやすいようだ。
(一般的には動脈拡大顕著なのは感染症、あとBehcetも有名と思う)
IgG4RDとANCA血管炎は混在しうる。ANCAは感染症とかで誘発するのあるしIgG4RDに続発しうるのか?これはまだUnknownな領域。
PR3-ANCAが強陽性なのはGPAとIEと思っていたが、IgG4RDを加えるべきかは今後の症例集積に期待したいが、ANCA陽性はIgG4-RDの除外基準に入っているので報告されないという危惧も。
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