福井大学で(とはいってもWEBですが)GGGWebセミナーを行いました。
いくつか皮膚所見が重要な疾患を取り上げて解説しましたが、その中でも構造式から薬物の交差反応を考えるくだりが、好評だった気がします。
例えば、ビクシリンにアレルギーがあれば、当然同じペニシリンであるサワシリンも交差反応を起こしやすいですが、ピペラシリンは構造式が随分異なるため、交差反応は起こしにくい。むしろ構造式が類似している(側鎖が同じ)経口第1世代セフェムのほうが交差反応起こしやすい。
他に実例として経験があるのは、ペニシリン(アモキシシリン)で薬疹歴があるが、静注第1世代セフェムのセファゾリンは副作用なく使用できた症例。ところが経口の第1世代セフェムに切り替えて退院したら、薬疹が出現した。これも構造式をみれば納得できると思います。
他にも構造式関連でいくつかネタがあります。5年以上前から貯めていたものですが、スライドにまとめてはなかったので、これを機に「構造式から学ぶ」レクチャーシリーズを今年は作ろうと思います。
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