総合診療 2021年 5月号は
臨床医のための 進化するアウトプット 学術論文からオンライン勉強会、SNSまで
でした。
私も 3)一流の「医学書」を書くためのマイ流儀を語ります! を執筆しておりますので、お読み頂ければ嬉しく思います。
連載|医学と日常の狭間で|患者さんからの素朴な質問にどう答える?
は「暗い所でスマホを使うと失明する?」でした。
近視をあなどるな。
2017年に近視患者頻度は45.8%であり、日本人2人に1人は近視あり。
近視は網膜剥離、黄斑部変性症、開放隅角緑内障、白内障のリスクとなる→ 失明することもある病態。
一方、年取ってから近視がすすめば白内障疑う。
暗所での読書が近視を増やすことはないが、見えづらいために眼を近づけるようならば近視のリスクとなる。
1週間に1時間、近見を行うと近視のリスクが2%高くなる。
暗いところでの読書が近視を増やすというデータはない。近年は明るい住環境となってきているので、近視患者増加が説明できない。
成長期のスマホの使用が近視患者の増加につながっていることが指摘されている。
小学生の3人に1人がスマホを持っているそうだ。私は持っていないのに・・・
就寝前にスマホの明るい画面を凝視すると、生理的な“一過性黒内障:transient smartphone blindness”を来しうる。枕で片目が覆われており片側だけに起こると、スマホの光のせいだと気づかずに医療機関を受診する人がある。
スマホ画面を長時間近見すると難治性の内斜視が起こることがある。
外で遊ぼう
小学1年生に授業後40分外で遊ばせるRCTでは3年後の近視発症率が9%下がることがしめされている。
私は小学校の時、日が暮れるまで毎日必ず外で遊んだ。ゲーム機や漫画は使うことがなかった。それでも高度の近視なので、最後のRCTの結果には驚きました。
早くCOVID19流行が終焉し、子供たちが外で元気よく遊べるようになって欲しいものです。
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