総合診療 2019年07月号の特集は
リウマチ・膠原病ミミック症例帖 “膠原病っぽくみえてしまう疾患たち”にだまされない!
でした。
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「膠原病=除外診断」です。コモンディジーズや感染症、薬剤性でも“膠原病っぽい症状”を呈することは多く、まず膠原病以外の“ミミック(mimic)疾患”を探索することから始めます。専門医にコンサルトする前に思い出したい、一般外来で遭遇しうる“膠原病っぽくみえてしまう疾患たち”を見抜くヒントをまとめました。
■各論 膠原病っぽくみえてしまう疾患として、①「薬剤性」 ②the great mimicker 「結核」、③the great imitator 「梅毒」、 ④「パルボウイルス」
「顔が赤い」「皮疹がある」からその先へ
「PMR(リウマチ性多発筋痛症)?」、「血管炎?」、「AOSD(成人Still病)?」とコンサルトがきて違った症例集 、最後に「腎機能障害」「間質性肺炎」をあわせ10の各論から構成されています。
私の特集 ー胸腹痛をきたす“壁”を克服しようーは第4回目となりました。
今回は「肋骨骨折は骨折部位で原因がわかる! 」です。
肋骨骨折は臨床診断。とはいえ、正確な診断をつけたくなるでしょうから、超音波検査は重要な検査です。
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まずはこの部位で肋骨骨折していたら診断は?
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正解はゴルフ骨折。
ゴルフ骨折は上のほうの肋骨が左背部で折れることが多いです。いくつか他のバリエーションもあるようですが。
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次はここで骨折してたら診断は?
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正解は咳骨折。咳骨折は第5~9肋骨に骨折が多い。
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なぜならば前鋸筋と外腹斜筋が同時に収縮して引っ張りあうことでこの部位に負担がかかるからです。
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肋軟骨炎との好発部位と異なりますので、病歴と身体診察で適切な診断は可能なはずです。もし非典型的な部位の骨折が疑われれば、病的骨折も考えるべきだと思います。
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