A randomized placebo-controlled comparative trial of gabapentin and propranolol in essential tremor.
Arch Neurol. 1999 Apr;56(4):475-80.
・Background
本態性振戦に対する新しい治療が必要とされており、これまでのstudyでガバペンチンが本疾患に効果がありそうなことが示されている。
・Objective
本態性振戦の患者に対して二重盲検、クロスオーバー、プラセボコントロールのtrialを行い、ガバペンチンの効果を検討する。
・Patients and Methods
16人の本態性振戦患者(6人が新たに診断、10人は診断済であり以前使用していたプロプラノロールを最低2週間中止)に対してガバペンチン400mgを1日3回、プロプラノロール40mgを1日3回、プラセボを15日間投与、各治療の間に1週間のwash out periodを設けた。
・Major Outcome Measures
メジャーアウトカムはTremor Clinical Rating Scale、振戦加速度、自己申告の主観的な症状をday1とday15に評価比較した。また、day1とday15の内服直前、内服2/4/6/8時間後についても上記アウトカムについて評価を行った。
・Results
ガバペンチンとプロプラノロールの両者において、day1とday15を比較するとメジャーアウトカムの改善が認められた。また、day1の1回目の投与前後においても振戦加速度の改善が認められた。
・Conclusion
ガバペンチンは本態性振戦の治療に効果があると思われる。
Patients
16例のETと診断された患者.既に診断され,プロプラノロールを内服している患者もいる.
試験前には中止されている.
振戦を来たす他の疾患や,薬剤性でないことは確認されている.
exclusionは以下のとおり.
Intervention
プロプラノロール,ガバペンチン,プラセボのcross over試験.
漸増し,プロプラノロール 40mg TID, ガバペンチン 400mg TIDに持っていく.
control
プラセボ
Primary outcomes
TCRS: tremor clinical rating scale,accelerometric recordings,自己評価
割り付け
cross overなのでなし.薬剤の内服の順番はランダム.
目隠し
薬は見た目では区別つかない.処方医とか,渡し方とかは書いていない.
評価者は,一人でblindされている.
他は,イマイチ記載ないが,double blindと記載有り.
ITTもクソもない.全員評価されている.
その他の治療に関して.
記載無し.
でも,他の薬剤飲ませてるとも思えない.
サイズ
検討されていない.
primary outcomeが多い印象があるが,Bonferroni ajustmentを行っている.
Results
ガバペンチン,プロプラノロールはプラセボと比較して有意にTCRSやaccelerometry,自覚症状が改善.2剤での差はなかった.
副作用は,眠気,異常知覚,抑うつなどがあるが,nが少ないのでなんとも言えない.
読んでみて.
βブロッカーは長期内服すると,副作用が出がち.アテノロール,プリミドンなども使いにくいなら考慮してよいと思われる.
本当は保険にはアロチノロールしかない.
ガバペン 400mg 66.3円--≧198.9円
プロプラノロール 10mg 6.3円このスタディの量だと75.6円