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骨髄輸液

 先日骨髄輸液のハンズオンセミナーをしました。脛骨近位部の穿刺部位は、成人では脛骨粗面から内側2㎝、近位部1㎝ですが、小児では骨端線を避けるため遠位1-2㎝なことに注意しましょう。

 BIGという装置は針が飛び出す装置です。比較的簡単に扱えました。非常事態にはよいかも知れません。残念ながらデモ用の人工骨が使い古しでだいぶん柔らかく、通常の骨髄穿刺針でも簡単にさせてしまったためBIGの必要性は簡便さだけで確実性まではわかりませんでした。コストが一つあたり1.5万円ぐらいでバラ売りはしていないようなので、小病院での購入のハードルは高いです。しかしデモ用に一つだけですが製品も頂けたので、実際の使用感を合わせて緊急対応のお守りとして購入を検討しています。ただし、BIGでは針が飛び出すのでストッパーを外すタイミングや向きに気を付けなければいけません。緊急事態に慌てないように定期的に講習したほうがいいかも知れません。

 また、同時に使用したARROW® EZ-IO® Intraosseous Vascular Access SystemARROW® という商品はまるでドリルでした。

 これは第1選択が上腕骨近位部となっており、動画で3秒で心臓に達する迅速な薬剤到達がわかりました。またHPからアクセスできる動画には卵にさしても割れない動画も紹介されており合併症1%未満なのもうなづけます。初回成功率97%だそうで、時間当たり5Lの点滴ができると、すばらしいデータですが、健常ボランティアに施行しているように見えるデモ動画には、え?!となりました。

 こちらは硬い骨であっても確実に施行できそうなこと、使い方もわかりやすく安全性も高いように思いましたが、ドリル本体が500回使用できるものの5万程度で、針も一つ1.5万程度とやはり高い。

 骨髄輸液は24時間以上は使えない一時しのぎの手技であり、使わなければならない事態は少ないことから、COOK社製の手動式(つまりは骨髄穿刺針のようなもの)ばら売りしてくれたらなぁ、、、と思う次第です。

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