和歌山県立医科大学 和歌山県地域医療支援センターよりお声がけ頂きました。 今回は、意識障害患者では身体診察が役立つ場面が多数あると最近考えていたので、それをまとめました。意識障害患者でまず否定すべきことは何か? バイタルサインがきっかけで診断が変わる、「とりあえず検査」ではダメな理由などを、症例を5つ挙げて解説しました。 ”AIUEO TIPS”では単なる鑑別の羅列となってしまい、現場の流れと反することがあるため、臨床現場の流れを大切にしながら解説しました。。 参加者は医学部4年生からベテラン医師まで年齢層は様々でしたが、グループディスカッション「昏睡患者でもとれる神経所見には何があるか」など用いて色々考えてもらいました。「片麻痺・共同偏視でも血圧低いから単なる脳梗塞ではない!」「この症例では拡張期血圧が高いのが気になる」と非常に鋭いディスカッションがグループ内でされており驚きました。 和歌山ではプライマリケア医は大変多いと思われますが、意外なことにまだプライマリケア専門医は少ないそうです。本日参加頂いた先生方を拝見する限りでは、非常に高い能力を持った先生が多いので、前線で活躍されているプライマリケア医の経験・ノウハウを若手育成に役立てるシステムが確立したならば、素晴らしい地区になるかも知れませんね。