top of page
U

講演会報告:星ヶ丘医療センター


 元戦友の小嶌先生のところへ6月21日に講演会に行ってきました。バス停が「星ヶ丘医療センター入口」と「星ヶ丘医療センター」の二つがあるぐらい大きな敷地の病院で羨ましかったですが、なんと後期研修医がいない!。指導できる人も多いというのに、これは穴場ですね。

 症例は3つ。時間配分に注意したつもりでも病歴と身体所見から考えることを説明すると1例で1時間かかってしまう。絞った話をできるようにしなければ。

 1例目:全身性浮腫の症例。心臓・腎臓・肝臓・甲状腺・薬剤を考えるが、これらは病歴と身体所見でおおよそ判断できる!

 2例目:高Ca血症は入院患者・羸痩のある悪性腫瘍が一つ、外来患者に多い原発性副甲状腺機能亢進症が2つ目。この2つでほとんどの原因占めるというが、日本では忘れていけない活性型ビタミンD中毒。PTHrPは測定しなくても事足りることが普通です。

 3例目:不明熱。薬剤抜いたら感染、腫瘍、膠原病が3大原因。感染のなかで細菌感染なら深部膿瘍と感染性心内膜炎の二つが最重要。今回の症例では深部膿瘍。一見腸管のようにも見える膿瘍腔だったが、腸間膜の血管が見えないのがおかしい=つまり腸管ではない、というのが私の決め手だった。

 講演は、ショック患者に対する身体所見の有用性についてです。頸静脈と末梢の冷たさだけで75%のショックは正確に分類できること、毛細血管再充満時間やMottlingの治療効果判定は血行動態とは独立した死亡予測因子であり、非常に有用であることなどを解説いたしました。

閲覧数:27回0件のコメント
bottom of page