2016年3月14日に発売されたカップ焼きそば「ペヨング」(下写真)をご存知でしょうか?
あのペヤングの”偽物”ですが、どちらも「まるか食品」が製造したもので、 ペヨングは安価版という位置づけです。
近くのスーパー価格で比べると、元祖ペヤング(上写真)より40-50円ほど安いようですが、内容は少し劣ります。
ペヨング ペヤング 内容量 106g 120g 麺の量 80g 90g 食塩 3.0g 3.6g カロリー 456kcal 544kcal スパイスと青のりの袋には「ペヤング」と書かれており使いまわしですが、 ソースは味がやや薄く、”かやく”にキャベツだけで鶏ひき肉がない。 私も食べてみましたが、正直比べないと分からないほど似ています。 若干ヘルシー?だし、箱買いすると今まで2492円だったのが2058円とお得になるので(Amazon調べ) 悪くないです。
こういった自社製の”後発品”は医薬品の世界ではオーソライズド・ジェネリック(AG)と言われます。 一般的なジェネリックとは異なり、薬の使い方として用法用量が同じだけでなく、原薬(薬の有効成分)や添加物、製造方法まで完全に同一なものが作れます(だから、下図のように刻印以外は同じだったりします)。
またオーソライズド・ジェネリックに限っては有効成分の物質特許が切れる180日前からジェネリック医薬品を発売することが出来ます。これは製薬会社にとっては大きなメリットになります。 平成25年の医療費は40兆円、うち薬剤費は8.4兆円(平成23年データ)とされます。 新薬開発には100~1000億円以上のコストがかかるともいわれますが、ジェネリックならば数億円程度のようです。 そこでジェネリックは先発品と比べて40-70%の薬価に抑えることができます。 平成27年9月の調査では薬剤の56%がジェネリックになっていますが、2020年までに80%をジェネリックにしようという動きがあるそうです。 現在ジェネリック医薬品の企業数は200社、医薬品は10,000品目にも及びます。 先発品を一生懸命開発した製薬会社にとっては苦しい世界となっていますが、自社製の信頼性の高いジェネリックをいち早く自ら販売することで、他社のジェネリックに置き換えられるのを防ぐ方法は、今後さらに普及していくのでしょうね。(医者や患者側にとってみれば早く信頼性の高いジェネリックを手に入れられるので歓迎です)
なお、ざっと調べてみるとオーソライズド・ジェネリックには以下のものがあるようです。子会社を立てているので、パッとみると気づきませんが、他社ジェネリックより高い薬価設定です。なぜ他社より高いジェネリックが売られているのか気になっていましたが、信頼性ということだったんですね。
アレグラ錠(サノフィ)⇒フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」(日医工サノフィ)
ディオバン錠(ノバルティスファーマ)⇒バルサルタン錠「サンド」(サンド)
ブロプレス錠(武田薬品工業)⇒カンデサルタン錠「あすか」(あすか製薬)
クラビット錠(第一三共)⇒レボフロキサシン錠「DSEP」(第一三共エスファ)
ゾメタ点滴静注(ノバルティスファーマ)⇒ゾレドロン酸点滴静注「サンド」(サンド)
プラビックス錠(サノフィ)⇒クロピドグレル錠「SANIK」(日医工サノフィ・ゼンティバ)
ユニシア配合錠(武田薬品)⇒カムシア配合錠「あすか」(あすか製薬)
エックスフォージ配合錠(ノバルティスファーマ)⇒アムバロ配合錠「サンド」
コディオ配合錠(ノバルティスファーマ)⇒バルヒディオ配合錠「サンド」
エカード配合錠(武田薬品)⇒カデチア配合錠「あすか」
キプレス錠・シングレア錠(キョーリンリメディオ)⇒モンテルカスト錠「KM」