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21世紀適々斎塾 瞬察その3で講演しました

適々斎塾の講義の中でも歯切れがよく、人気のシリーズです。

1例目。Achenbach症候群とCoup de fouet症候群。手指と下腿という発生場所は異なるものの静脈性の出血という共通点を持つ良性疾患です。ただし、前者は臨床所見のみで確定診断可能ですが、後者ではDVTなどの鑑別を要することに注意しましょう。

2例目。腸蠕動視認。腸閉塞の診断の身体所見としては視診が最も重要です。視診は軽視されやすいとも言われていますので注意したいものです。腸蠕動視認は感度6%のみですが、特異度が高いので重要な所見です。奇しくも別の発表者も同様の症例を提示していました。それほど重要な所見ということでしょう。最近はスマフォで撮影すれば高速再生できるので、不慣れな人でも高速動画を見れば”瞬察”できると思います。

3例目。これは最近論文にしたものです。交互脈の重要性。low outputの信頼できる身体所見は少ないですが、血圧(交互脈を含む)、皮膚所見(末梢の暖かさ、CRT、Mottling)、尿量、意識(元気さ)を組み合わせて判断すると良いと思います。交互脈は立位やValsalva法で静脈還流量を減らすと誘発することが出来ます。

4例目。今や有名となったパンケーキ症候群。小麦粉製品に混入したダニを経口摂取することで発症します。重要なのは小麦粉製品の2%近くで未開封の状態ですでにダニが混入しているということです。ですから問題となった食品内にダニを見つけるだけでは確定診断できません。すでにダニが混入しているということから、開封後に密閉容器に入れ替えても意味がありません。一方、冷蔵庫保存すればダニが休眠から覚めませんので長期保存できます。

5例目。こちらは最近論文化されたばかりなので、別でご紹介したいと思います。





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