総合診療
2020年01月号 (通常号) ( Vol.30 No.1) 特集 総合診療医の“若手ロールモデル”を紹介します! 私たちはどう生きるか
●胸腹痛をきたす“壁”を克服しよう|10|
お腹に何か触れるんです
今回はざっくり。
1.腹壁の触診の仕方
浅い触診と深い触診。腹壁診るには浅い触診を意識して。
腹壁の緊張を変えて触知。Carnett徴候が有名だが、腫瘤触知でも同様。
・Fothergill徴候:腫瘤が正中線を越えず、腹直筋を緊張させた状態でも腫瘤を触れる
・Bouchacourt徴候:体位に関係なく触れる可動性の無い腫瘤
読み方はふぉさぎる、ぶしゃくーるです。
2.胸腹壁の病態を見ても、内臓疾患に想いを馳せられる医師となれ
Mondor病は腹壁にもできる。乳癌見つかる事あり注意。
特発性腹直筋鞘血腫の原因は咳嗽が多い。肺癌が見つかることがあり注意。
今となってみれば、同じ括りでSister Mary Joseph's noduleも扱えばよかったです。
•下腹部にある特発性腹直筋鞘血腫は危険!
弓状線(臍から7~12㎝下方)より下では腹直筋鞘後鞘がないため大出血となりやすい。
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