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執筆者の写真Y

三重奏を自動演奏したらタイミングがズレやすい

今月の総合診療の特集は「これではアカンで! こどもの診療」でした。



この総合診療の連載の一つであるWhat's your Diagnosis?に当院の症例が掲載されました。



Ballismusのような投げ出す運動にも見えますが、急速相は股関節屈曲時です。

つまり、間欠的に股関節、膝関節、足関節が屈曲している不随意運動です。

正解は脊髄自動反射。本症例は胸椎硬膜外血腫でした。

Marie-Foix屈筋退避反射でも同様な動きが見られることから分かるように、錐体路障害を示す所見です。

下肢は屈筋群の支配だけ抑制性ニューロンがあり、伸筋群にはそれがない。上位ニューロン障害により脱抑制が起こると屈曲するという機序です。寝たきりの方が小さく丸まっていくのも同じ原理です。なんとなく危険なものからの逃避反射と思っていましたが、ヒトの祖先が木登りをしていた時の動きがこの反射弓形成に関与しているという説があるそうです。


話が変わるため、内容は割愛しますが私の連載は胸壁症候群の最終回でした。来月号からは素朴な疑問に答える新シリーズを連載します。初回は身体を冷やすと風邪をひくのは本当かを科学的に検証する予定です。


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