top of page
執筆者の写真Y

第53回なんでも症例検討会@広島

【症例1】

高血圧、脂質異常症のある80歳男性

1カ月間で進行する四肢のチアノーゼ、強い疼痛

網状皮斑


「Livedo が輪っかがキレイなreticularisではないracemosaなので特異的所見だねぇ。中血管炎ですね。」と意見あり。さすがです。

血尿ー APTT 29.8 D-dimer 2.5 LACー CL- ANCA- RF- 皮膚生検:非特異的所見。

3D-CTも撮像したけど大した所見なかったそうです(画像供覧なく撮像部位は不明)

と決め手にかける検査結果だが、検査結果みても印象変わらず、中血管炎疑い。

その後、手指壊死進行。中等量PSLが有効な印象なく、どちらかというと自然軽快と判断された。

その後、PSL OFFして再燃し、多発単神経障害が出現⇒皮膚生検再検で小~中血管炎(PAN)の確定診断。


【PEARL】

血管炎は検査結果で特異的所見が得られないこともあるが、検査前確率に応じてしつこく検査を(状況によっては治療開始やむなしだが)。

livedo racemosaはPANを強く疑う所見。

PAN疑ったら深めの皮膚生検を。




【症例2】

Smoker/Drinkerの51歳男性

6日前からの乾性咳嗽 発熱

インフルエンザ陰性 肺炎像あるがFQ無効で増悪傾向

XRは片側性Negative batterfly shadowのような感じ


急性経過に普通に考えれば感染症。

乾性咳嗽でFQ無効でウイルスありえるけど6日の経過で改善なしは感染症ではない可能性もそろそろ考えなければならない。

結核は鑑別にはあげておいてもいいけど、あまりに急な発症で陰影からは違う

冬の症例ではあるが木造築20年の家⇒大穴として過敏性肺臓炎と思ったけど陰影違う

XR陰影からは非区域性? 左のみとのことだが個人的には右にもありととらえたのでOPを鑑別に加えたい

CTと微生物学的検査、はっきりしなければBALかなあ・・・


CTは両肺野に斑状のsimple GGO 

BFにて好中球↑ 

その後、小葉中心性陰影出現しているがコンソリデーションにに変化し退縮

診断はインフルエンザA+ A. fumigatusによる感染。HIV-


GGO自然軽快、抗真菌薬開始後速やかに解熱している感じからは真菌がメインではなく、インフルメインと思う。

ただしBAL中でA. fumigatusは大量でβDグルカンも著効(アスペル抗原は陰性)のため、インフル後のアスペル感染合併と判断された。

インフル後の細菌性肺炎は有名ですが、アスペルでも報告はあるそうです。知らなかった。


【PEARL】

インフルエンザは初診の検査のみで否定しない。

インフルエンザウイルス肺炎疑ったら、とりあえず喀痰でも抗原検査再検してはどうか。



広島で利き酒大会。若手が多いので次から次へと頼んで、その特徴を覚えきらず。





閲覧数:188回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Kommentare


bottom of page