CPRの質をリアルタイムに評価しながら心肺蘇生を行うことで、ROSC率が有意に高くなり、生存退院が増える傾向にある。
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Resuscitation . 2020 Oct;155:82-90.
この中でも成績が断トツで良好なのがCardio First Angel社の製品で、こんな感じのものです。
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HeartStart MRxは除細動器にひっついた感じのもので、良いデータでていない。
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AEDの上位機種のような感じのもの(Zoll AED)も、有意差を示せていません。
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なお、スマートウオッチでもできるという報告があるが、信頼性は高いわけではないようです。
Resuscitation . 2019 Jul;140:16-22
Resuscitation . 2019 Nov;144:145-156.
ということで、今回は独立型のリアルタイムでCPRをモニタリングできる機種を検討しました。国内では日本光電のCPR assist(上)とレールダルのCPR meter2が購入できます。
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レールダルのほうがカッコイイですね。それに加え、若干安い。機能はさほど変わりませんが、日本光電は同社の除細動器とデータ連動できる(対応機種ならば)ことが惹かれましたが、スマホと連動できるのはレールダルで(日本光電はPCと連動させるタイプ)あり、レールダル製を購入することにしました。
試しに使ってみた感じでは使い方はとっても簡単で、電源いれて胸の上に置いてそのうえから胸骨圧迫すれば、深さ、早さ、リコイル、胸骨圧迫中断時間/中断率を評価してくれるので、確かによさそう。ただ、胸骨圧迫の邪魔にならないように硬いので手が痛い。
使った後は、データをスマホに送ってみることができますので、振り返りにも有用。スマホへの接続はとっても簡単。専用アプリをインストールして立ち上げ、本体の電源ボタンを軽く1回押すだけです。
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深さ、早さ、リコイル、経過時間、中断時間は本体でもみることができますが、以下のような細かいレポートはスマホじゃないと確認できません。
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二台購入したので救急室と集中治療室に置くことにしました。
レールダル製CPR meter2を使ってみて分かったのは、画面が小さいのでCPRの質をReal timeで評価できるのは胸骨圧迫をしている人ぐらいです。日本光電製は音と光で胸骨圧迫が適切か分かりやすいというメリットがあります。一方、喧騒に包まれた現場をさらに騒がしくする可能性はあるので、一長一短といったところでしょうか。
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